総合トップ広報かけがわ2016年2月3日 ヨウ素剤配布を独自検証 原子力防災訓練
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2016年2月3日 ヨウ素剤配布を独自検証 原子力防災訓練

2016年2月3日更新

訓練のためヘルメットをかぶり、ゼッケンを付け安定ヨウ素剤の配布検証を行う市職員ら
安定ヨウ素剤の配布検証を行う市職員ら

中部電力浜岡原発(御前崎市)から31キロメートル圏内11市町を対象に行われた県主催の原子力防災訓練に合わせ、市は2月3日、原発から約10キロメートルの距離にある大東保健センターで安定ヨウ素剤配布訓練を初めて実施しました。
訓練には、小笠医師会や小笠袋井薬剤師会、県なども参加。原発事故の状況に応じて、市民の安全を確保しながら配布することが可能かどうかを検証するため、国の災害対策指針に基づき避難の途中で配布する「緊急配布」と、市が独自に設定した原発施設に異常が発生した場合を想定した「警戒配布」の2つの手順や所要時間を確認しました。
安定ヨウ素剤は、内部被ばくを抑える効果がありますが、服用後の副作用が起こらないように問診を行い、3歳児未満の乳幼児や新生児にはヨウ化カリウムの原薬を水に溶き、シロップを加えた内服液に調製するなどの準備が必要になります。
今回の訓練では、市職員50人が住民役になり、認知症の高齢者や新生児を連れた家族、ヨウ素過敏症の方など、さまざまな状況を想定。実践さながらに医師や保健師らが問診し、服用への指示を出すなど、真剣な表情で訓練に臨んでいました。
参加した医師からは、「今回は自覚を持って市民役の職員が並んだが、実際はこのようにスムーズに流れない。事前に情報を発信しておくことや、市民も自身の体の症状を普段から確認しておくことが大切」と課題を述べました。
訓練終了後、松井市長は配布に時間がかかることや、市内42の支部で配布するためには医師や薬剤師、保健師が足りないことなどを挙げ、「原発から5キロメートル圏内で実施する事前配布と同一歩調をとることが大切ではないか。3歳児未満の内服液は24時間しか保存できず事前配布ができない。3歳児未満や高齢者などの要配慮者はすぐに避難させることも考えなければ。国・県に強く要望していく」と力を込めました。
今後、市は訓練の結果を検証し、実効性のある計画を早期に示せるよう、県と連携して避難計画を策定していきます。

2016年2月3日

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