総合トップ広報かけがわ2017年6月10日 「葛」活用で伝統文化継承へ 高校生が葛の苗木を定植
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2017年6月10日 「葛」活用で伝統文化継承へ 高校生が葛の苗木を定植

2017年6月10日更新

手にスコップやジョウロを持ち、葛の苗木定植に汗を流す小笠高校生たち
初馬区の農地で試験栽培されていた葛の苗木を定植する小笠高校生たち

日本三大古布の一つで、掛川市の伝統的な地場産業として栄えた「葛布(かっぷ)」の振興を図るため、原料となる葛の利活用を研究・調査する「掛川市葛利活用委員会」が5月31日に発足しました。
江戸時代は「掛川の葛布」として広まり、参勤交代での着物やお土産品として人気を博しましたが、社会構造の変化や生産技術の進歩などにより衰退。最盛期には50軒ほどあった手織葛布店は、今では2軒にまで減少しています。
委員会は、葛研究の第一人者で農業博士の神戸大学名誉教授・津川兵衛(ひょうえ)さんを委員長に迎え、地元の葛布商や葛布文化を伝える市民グループ代表、葛の家畜飼料化に取り組む小笠高校教諭、市内の民間企業などが参加。大学と連携した葛布づくり体験ツアーや葛の栽培など、今後のスケジュールを確認しました。
6月10日には、葛の体験事業や安定的な原料供給、耕作放棄地の解消をねらいに、試験栽培を実施。小笠高校の葛利活用研究班6人をはじめ、葛布商など委員ら約15人が苗木の定植に汗を流しました。葛の栽培は、これまでにデータがなく未知の領域。11月ころには茎の長さや太さを測るなどし、成長スピードや管理方法などを研究・調査していきます。
委員会では、今後5年を目処(めど)に、葛の花、茎、葉、根のすべてを多方面で活用することで、葛布産業の復活と継承を目指していきます。

2017年6月10日

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