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第370回 野生ランの楽しみ

2012年6月1日更新

掛川市生涯学習協働推進課長 中山 雅夫

力強い根っこに生き生きと葉っぱのついた「フウラン」の画像
フウラン

私の最近の楽しみの一つに「野生ラン鑑賞」がある。楽しみといっても、私の場合は見て楽しむ、可愛らしい花がつく株を購入する程度のものである。まだ本格的な栽培までには至らない。
私はランという植物が好きである。あの肉厚でしっかりした葉っぱ。造花と見まごうような美しい花、また花保ち(はなもち)がいいのも気に入っている。

私が最初に野生ランを購入したのは、確か今から3年前である。大須賀のちっちゃな文化展で「フウラン」一株を買った。右の写真がそれである。そのときセッコクだと聞いて買ったように記憶しているが、そのときはセッコクもフウランもよく分からなかった。フウランだと分かったのは半年くらい後のことだった。なぜこのフウランを購入する気になったのかはよく分からない。株の姿形に惹かれて購入したのだと思う。たぶん一目惚れである。このフウランは流木にしっかり着床させてあり、つり下げる針金がつけてあった。それで、現在庭の梅の樹下にぶら下げてある。このフウランの顔色を朝出がけにチラと見て出勤するのである。花期は6月頃であるが、生き生きした葉っぱと力強い根っこの姿を見るだけでも楽しい。

 

花の一部が長くて真っ白なフウランの画像
フウランの花

フウランの花(写真)はちょっと変わっている。真っ白な花の一部が非常に長くて印象的である。このような花の形はフウラン独特のものであるらしい。我が家では今までこの花を3回楽しんだ。このフウランの購入を皮切りに、その後フウランの花には黄色種があるのを、2年前に道の駅で発見した。その黄花の美しさに魅せられて、ついまた購入してしまった。コレクション第2号である。確か一株500円くらいだと記憶している。あとで図鑑で調べてみたら、黄花フウランはどうも洋ランとの交配種であるらしい。この「第2号君」も現在、我が家の庭のキンモクセイの樹下にくくり付けてある。今年も愛らしい黄色い花を眺めるのが楽しみである。

 

樹木の下にくくりつけられた黄花フウランの画像
黄花フウラン

樹木の下にくくりつけられた赤花フウランの画像
赤花フウラン

 

さらにその後、市内の園芸店で赤花フウランを購入した。赤色といってもピンク系である。花の軸と花びらがほんのりピンク色で、こちらも可愛らしい品種である。品種改良でつくられたようであるが、市場に出たばかりのときは非常に高価だったと園芸店の店主から聞いた。この「ピンクフウラン」も、先の黄花フウランと同じ樹木の下にくくりつけてある。お酒に酔ったときの私の顔のようにピンク色に染まった可憐な花が咲くのが楽しみである。

最近は、フウランからさらにセッコクにもコレクションを拡大させている。セッコクは野生ランの一種であるが、園芸品種としても改良が非常に進んでいると、雑誌に書いてあった。現在、我が家にあるセッコクは親戚の家で分けてもらった野生のセッコク(写真)と、園芸店で購入した品種改良された「長生欄」とよばれる、丈が低い種類のものが3品種ほどである。野生のセッコクは、今年5月下旬にすでに花期を迎えた。我が家の庭で白い可憐な花を咲かせている。長生欄も写真のようにピンク色の花をつけた。長生欄は、食卓の上に乗せて夕食のときなど、晩酌しながら眺めて楽しむのである。

枝に生った野生のセッコクの画像
セッコク

テーブルに置かれた長生欄の画像
長生欄

 

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