総合トップ記事第398回 スポーツと祭りの秋

第398回 スポーツと祭りの秋

2012年11月30日更新

掛川市水道工務課長 中村 儀之

岐阜県恵那市で開催された国民体育大会での弓道競技の様子

今年も国民スポーツの祭典、国民体育大会が掛川大祭の最中に開催されました。今年は岐阜県の開催で、弓道競技は恵那市でおこなわれ、高速道を使って2時間半で行ける距離なので、車で行くこととした。
数十年前選手として参加した国体は、静岡県のユニホームで公共交通を利用し現地入りしたことを思い出した。そのころは、どこの競技会場でも開催地の趣向を凝らした選手を迎えるおもてなしで、地元の人と心が通ったことが印象に残っている。開催地の駅を出たところで、案内所が設けられ飲み物や地元の名物などをいただいたことや、どこでも歓迎やねぎらいの言葉で、試合の緊張した心を癒やしてくれたことなど、色々なことを考えながら会場に向かった。
経済成長が著しかった昭和の時代は、全国大会の開催を機会に体育施設や道路の建設などに大きな予算を付けて整備を図るとともに、参加選手も随分と多く盛大であった。国体開催地が全国を一巡し二巡目を向かえてからは、省エネ開催が主流となり、既存の施設を出来るだけ使用し、経費節減を図った大会となっている。大会の経費縮減は、施設面だけでなく参加選手、役員の人数制限から選手が監督を兼ねる状況となった。出場可能チーム数もミニ国体の選抜数を制限し縮小されてきたので、国体の本大会に出場することは以前より難しくなった。そのように参加選手を絞った事で大会のレベルが上がって接戦が増加していると思われる。
恵那の会場は、恵那インターチェンジから4キロメートルの所で、掛川からは高速道路がほとんどで一般道の通行は少なかった。インターチェンジからの沿道は、歓迎の横断幕が2箇所、道路も会場付近は舗装を改修し、消えかかったラインを引き直してある程度で、既存のものを有効的に利用していた。会場内の駐車場へ向かう道路では、沢山ののぼり旗が来場者を歓迎して、いつもの国体の雰囲気が選手のやる気を奮い立たせるようであった。
弓道競技は的までの距離28メートルの近的競技と60メートルの遠的競技の2種目で行われます。従来、近的競技・遠的競技ともどちらも屋外で行われていましたが、近年は室内競技となりつつあり、今回の会場も近的競技は総合体育館の特設射場で行われた。室内は雨や風の影響を受けないので悪天候下では有利であるが、屋外とは雰囲気が違うので調子を乱す選手もいると思われる。
到着後、成年女子の近的競技を観戦し、休憩所と地場産品、国体グッズや記念写真、お土産を販売するテントで買い物を楽しんだ。試合から解放された選手や観戦の人たちが無料の接待所でお茶、コーヒー、ジュースなどを飲みながら試合の結果やこれからの予定を話しているのか大変活気がある。久しぶりに国体の雰囲気を味わって少し体を休めたが、今日はまだ予定があった。今回の大会はちょうど掛川祭と重なってしまい観戦が終了したら即、帰ってお祭りに参加しなければいけない。片道2時間半の道のりは引き返すのは大変で、渋滞を心配しつつ国体観戦からお祭りモードに気分を変換しながら帰路に着いた。
ちなみに、静岡県は厳しい東海4県ミニ国体の地方大会を勝ち抜いた成年女子と少年男子の2チームが出場した。少年男子はチームの3人が掛川工業高校と横須賀高校の掛川出身者で好成績が期待されていた。結果は予想通り、近的競技4位、遠的競技7位と大活躍し、成年女子は遠的競技6位とこちらも実力を発揮して大会が終了した。
来年は、東京都小金井市での開催です。郷土の期待に答えるべく好成績を期待する。

「ようこそ恵那市へ!」と書かれたのぼりが立ち並んでいる様子。各県の選手団の寄せ書きが書かれている。

このページと
関連性の高いページ