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第448回 道・道・道

2013年10月25日更新

掛川市土木課長 山下 甫

わたしたちは一歩家から出れば、必ずと言っていいほどそこには道があります。どこに行くにも道を通らずに移動することの方が難しいぐらいに道があります。しかし、鉄道ファンや飛行機ファンが居ても、道が好きで道路ファンだという人は皆無だと思います。(橋やトンネルのファンの人がいたらゴメンナサイ!)それはあまりにも道が身近すぎるし、当たり前の物すぎて、興味や愛着の対象にはなり得ないからだと思います。
でも、道にはいろいろな道が在り、いろいろな制度によりつくられ、管理されています。そんな道を知っていただき、道を通る時に道を気にしていただけたらと思います。

みなさんご存知の国道、県道や市道は、道路法により定められています。道路法により定められているのは高速自動車国道、一般国道、都道府県道、市町村道の4種類だけです。それぞれ全国的な自動車交通網の枢要部分を構成するものから、身近な生活を支えるものまで全国で約127万キロメートルあります。
高速自動車道路は全国的な自動車交通網の枢要部分を構成しており、掛川市内には東名高速道路と新東名高速道路の2路線21.1キロメートルがあります。
一般国道は高速自動車国道とあわせて全国的な幹線道路網を構成しており、掛川市内には国道一号線と国道150号線の2路線36.2キロメートルがあり、それぞれ国と県が管理しています。
都道府県道は地方的な幹線道路網を構成しており、掛川市内には26路線164.7キロメートルあります。
市町村道は5,225路線1,569.2キロメートルあり、市内道路法に拠る道路延長の約9割を占め、身近な生活を支えています。

新東名高速道路(大和田地内)片側2車線上りと下りで分かれている様子
新東名高速道路(大和田地内)

東名高速道路(各和地内)片側2車線の上下線
東名高速道路(各和地内)

 

国道一号線BP(領家地内)片側2車線上下線に自動車が走っている様子
国道一号線BP(領家地内)

県道磐田掛川線(平野地内)の様子
県道磐田掛川線(平野地内)

 

また、それ以外にも、建物の建築のために建築基準法に拠り規定されている位置指定道路や二項道路、河川法による堤防敷きなども、なくてはならない道として通行に寄与しています。
これまで挙げた道路は国土交通省の所管ですが、国土交通省の所管にはその他に、都市公園法による園路や道路運送車両法による自動車道や港湾法による臨港道路があります。ここまででも、種類が多くなんだかよく解らなくなってしまいます。
しかし道にはこれ以外にも、いろいろな道があります。農林水産省の所管する農業生産に寄与するために土地改良法により整備・維持されている農道。森の中にあって林業に用いられる森林法に拠る林道。港にあり漁業のための漁港施設道路。環境省所管の自然公園法に拠る道路。経済産業省所管の鉱業法に拠る鉱山道路などがあります。
掛川市内にも、農道920路線341.2キロメートル、林道23路線47.0キロメートルありそれぞれ生産・流通に寄与しています。
さらには法定外道路としては、公図上に赤く塗られているため赤道と呼ばれる昔からの道や個人が権利を持つ私道があり、それぞれの歴史を持ち、それぞれの用途により利用されています。

こんなに種々雑多な道があるのは縦割り行政の最たるものだと思いますが、用途により道路の持つ機能規格が違うため、止むを得ない面もあります。
是非みなさんも道路を通る時にはこの道はどんな道かを気に留めていただけたら幸いです。
もし、この道はどんな道かと疑問をもたれた方は、掛川市役所維持管理課(電話 0537-21-1154)までお問い合わせください。

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