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第454回 特定健診のすすめ

2013年11月29日更新

掛川市国保年金課長 松浦 利和

この「寸感ホットページ」は、市役所に勤務する同僚として楽しみにしているホームページの一つです。皆さんの考え方や思いもかけない趣味に興じていたりしていることを発見し、楽しくなります。しかし、私とは違い、皆さんの格調高い文章には圧倒されます。
また、驚きと同時に仕事以外に自分だけの世界を持っていることが、羨ましくも感じています。
私と言えば、いままでの「寸感ホットページ」はすべて仕事関係のことばかりで、何と無趣味な人間であるかを思いしらされました。そこで今回の原稿作成の依頼で何を書くかを考えても、まったく頭に浮かんでこない自分を情けなく思いながら、私には仕事があると自分をふるい立たせて、前回と同じく仕事関係のページにすることにしました。

今年の3月までは、旧掛川市立総合病院の医事課で、患者さんが病院に受診した時の窓口負担金を除いた保険給付費の請求(保険請求)などの医事業務を担当していました。しかし、4月の市役所への人事異動により、保険請求をしていた側から、保険給付費を病院等に支払う保険者側に立場が代わることになりました。
病院勤務の時には、医師や看護師などの医療従事者が行った診療行為を「請求もれ」や「請求ミス」がないように診療収入の増益に努めてきましたが、保険者側としては不適正な請求内容の診療報酬明細書を発見し、請求点数の査定に結びつける保険者として医療費請求の適正化を図ることも大きな仕事の一つであり、まさに正反対の請求する方から請求される方に替わったということです。
しかし、今の仕事について思ったことは、全国的に問題になっている医療費の増加が掛川市にとっても人ごとではないということです。

厚生労働省が公表している国民医療費の状況をまとめると、下記になります。

  • 平成24年度の医療費は、前年度比約0.6兆円増の38.4兆円。
  • 医療費の内訳を診療種類別にみると、入院15.6兆円(構成割合 40.6%)、入院外と調剤をたしたもの20.0兆円(52.1%)、歯科2.7兆円(7.0%)。
  • 医療費の伸び率は 1.7%。診療種別にみると、入院は2.5%、入院外と調剤をたしたものが1.1%、歯科 1.4%。
  • 1日当たり医療費の伸び率は2.6%。

また、医療費の構成を見ると、特に生活習慣病・その悪化に伴う疾患(糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞など)に使われている医療費が多いことが、報告されています。ですから医療費抑制策の一番は生活習慣病の改善、病気にならないことにあります。掛川市の平成24年度特定健診受診率は、34.5%で、3人に1人しか受診していないのが現状です。
それには、特定健診や人間ドックを受診すること、また保健指導に従い重症化を防ぐことなど、早期発見・早期治療が大切です。

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