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第464回 魚の燻製を作ってみました

2014年1月31日更新

掛川市維持管理課長 山本 和弘

今回の年末年始はうれしい9連休。釣り好きのわたしは、釣った魚を”燻製”にしてみたい、と以前から思っていました。この時期は低温乾燥で、燻製づくりにはちょうどいいので、連休を使い初挑戦することにしました。といってもまったく知識がないため、まずは本屋さんに行くことからスタートでした。
この、魚や肉を木の煙でいぶす加工法、すなわち”燻製”は古くから世界各地で発達し、歴史は原始時代に遡るとされています。本来の目的は、食材の保存性を高めるためであったこの燻製、今では芳香を楽しむことや、屋外生活での”あそび”として愉しんでいるようです。
製法は、こと燻製に関するかぎり、正統とか正式というものはないそうなので、試行錯誤しながらやってみることにしました。
燻製づくりは、燻煙時間や温度により3種類に分けられていますが、今回は魚の燻製のほとんどである、”温燻法”でやることにします。この温燻法、塩水漬けに12時間から14時間、塩抜き30分から3時間、乾燥10時間から24時間、燻煙2時間から9時間、そして熟成の半日を入れると、合計所要日数は、なんと最低でも3日間!やっぱり暇がないとできそうもないですね。

長方形のバットの中に入っている塩漬け状況のにじますの写真
塩漬け状況

第0日目(平成25年12月30日)

年末の買い物客で混雑するホームセンターとスーパーをはしごして、燻製器等の道具やチップ、スパイス類などの必要材料を一式購入です。魚は今回新鮮な「にじます」を6匹確保できたので、これを使います。

第1日目(平成26年元日)

いよいよ燻製づくりがスタートです。
燻しに入る前の塩水漬けに必要となるピックル液を作ります。
ピックル液とは、水に塩と砂糖、醤油、スパイス、リキュール類等を合せたものです。
これに夕方から翌日朝まで、12時間塩漬けしておきます。

 

第2日目(平成26年1月2日)

まだ暗く極寒の早朝4時から塩抜きです。
3時間流水を当て続けますが、抜きすぎると味が無く、抜き足らないとしょっぱくて食べられなく、程よい塩加減にとても神経を使います。
その後、軒下で明朝まで24時間陰干し乾燥です。

第3日目(平成26年1月3日)

朝9時、いよいよ燻しの開始です!
うまくできあがるといいんですけど・・・
温度計とにらめっこしながら、発煙状況をチェックし適温を保つようにしなければいけません。
(これが難しい!ちょっと目を離すと、温度がとんでもないことになっちゃいます。)
そうこうしているうちに、だんだんとにじますの表面が茶色に染まってきました。ここからは、魚の表面を良く観察しながら、全体が乾いた感じになるのを待ちます。

やっと終わると、時計は14時を廻っています。
熱が完全にさめるのを待って完成ですが、本には「食べるのは、半日ほどおいて燻煙の香りがよく染みこんでから」とあります。
試食は明日4日までお預けとなりました。

にじますを燻している写真のアップ
セット状況

にじますの燻製が完了した写真
燻煙完了

 

第4日目(平成26年1月4日)

ついに、黄金色に輝くスモークの良い香りがする燻製ができあがりました。
これだけ、時間をかけて作った初めての燻製。
はたして味はどうかな?「う~ん、旨い!!」

完成したにじますの燻製を指先で持っている写真

以上がわたしの”燻製”づくり奮闘記です。
燻製は、一度やったらやめられない「魔の味覚」と言われるように、本当においしかったので、もう一度作ってみようと思っています。

ぜひ皆さんも挑戦してみてはいかがでしょうか。

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