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第471回 バイクで交通安全力と感動をもらって人生力(?)アップ!

2014年3月20日更新

掛川市環境経済部参与 栗田 稔

還暦を過ぎても年甲斐もなく、未だにバイクの魅力に取り憑かれています(暴走族ではありません!)。と言うよりも、交通安全や豊かな生き方について教わっていると言った方が的確かもしれません。
最初に乗ったのは高校時代の50シーシーのスーパーカブ。3年次には中部地方一周を果たしました。1.興津2.甲府3.糸魚川4.富山5.敦賀のルートで、高速道路未使用での完走は記念すべき初陣でした。
現在までの無事故(起こされたことはありましたが)は、交通安全に徹したお陰、いえいえ徹しなければならなかった環境のお陰です。
バイクは、車と違って自分を守ってくれる部材がありません。頭、肩、足など身体全部が外気に接し、全くの無防備状態です。このため走行中は、道路状態、前後の車両環境、天候(風雨)に充分な注意を要します。2~3台前の車両の動きや車間距離の確保は必須です。怠った場合は即、生命に直結します。勿論、交通ルールの遵守は絶対条件です。数年前の酷暑の日、前方の信号が黄色になったため停止線で止まりましたが、その瞬間、後部に強い衝撃を受け、十数メートル程前方へ押し出されました。幸いそれなりのウェアを着ていたので大事には至らなかったものの、ウェアの肘部分にはコンクリートと接触した大きな擦過の跡が記録されていました。Tシャツ等だったらと思うとゾッとします。当事者のおばちゃんに聞いたところ、黄色でも交差点を走り抜けると思ったとのこと。以後、停止する時は後方確認を怠りません。
車でも気をつけないといけない道路は愛知県の伊勢湾岸道路。横風が強いため、ギヤ比を落としてエンジン回転数を上げ、直進性を保持するに大変なことこの上なし。それでも車体を風上に傾けないと倒されてしまう。車の場合は暑さ寒さに関係なく、しかも無風状態の中を運転していますが、外は大変な環境にあります。車でも油断は禁物です。こんな適度(?)な緊張感が交通安全に繋がり、無事故で来られた理由だと思います。
人生力アップの源は、厳しい自然の中で辿り着いた末の絶景と面会した時の感動です。雨、風、寒さの中を一人で進むには、忍耐と精神力が必要です。厳し過ぎて泣きたいこともありますが、止まる訳にはいきません。とにかく目的地に着かなければ後々自分が惨めになるだけで、ましてや満足感なんぞ味わえません。感動したスポットの1番手は、大分県の白水ダムから正式には農業用堰堤ですが、その美しさには涙が出るほど。美しいのは堰堤ではなく「水」で、水がこんなにきれいと感じたことはありません。2番手は阿蘇山の大観峰から眼下に観る町は箱庭そのもので、日本の素朴な風景に大感動。最後は兵庫県の竹田城跡から急勾配で複雑な丘に築かれた石垣は、主である建物が無いため美しさが際立っています。
バイクは、峠越え時のにわか雨、冬のからっかぜ、海辺での磯の香り、春には茶の香りと杉花粉など、豊かな自然を体感させてくれます。
これからも未知なる絶景を求め、ハンドルを握る力と足腰が車重に負けるまで厳しい環境の中を進み続けたいと思うこの頃です。
「バイクで交通安全力と感動をもらって人生力(?)アップ!」皆さんもどうですか。

水がとても美しい大分県の白水ダム。正式には農業用堰堤。
白水ダム

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