総合トップ記事第499回 「プラス10(テン)!」に挑戦

第499回 「プラス10(テン)!」に挑戦

2014年8月29日更新

掛川市保健予防課長 松下 きみ子

プラス10(テン)という言葉を聞いたことがありますか?車社会や情報化社会の中で、国民のすべての年代層で身体活動量が減っていることから、「生活習慣病、骨、筋肉の病気予防の他ストレス解消に、普段から運動をあと10分(歩数では約1,000歩)多く取り入れましょう!」という厚生労働省が勧めている取り組みです。

今年掛川市の行った市民意識調査でも、週1回以上スポーツやリクリエーションを行っている方は約3割で、前年より若干減少しました。また、昨年度健康増進計画の中間評価を行ったなかでも、運動習慣のある20~50歳代は3~4割と5年前の結果より、減少しています。働き盛り世代の方は、運動の必要性は理解しているものの、仕事や家事で時間に余裕がない、運動クラブに通う費用がない等と言ったことから、運動に取り組めていないのが現状のようです。運動不足を感じている年代は30歳代が最も多く、8割を超えるという報告もあります。

以前は、「継続して20分以上の運動をしないと脂肪が燃焼しない」と言われ、最低20分以上継続した運動を勧めていた時代もありました。近年は、20分以上継続した運動と細切れの時間の運動ではダイエット効果が変わらないことが分かってきました。長時間運動をしなくても、数回に分けて行えば同様の効果が得られることになりますから、時間がない方も時間を見つけて運動をこまめに取り入れることで効果が期待できるというものです。

厚生労働省の勧めている1日あたり10分の運動をカロリーに換算するとおよそ30キロカロリーとなり、1年間では約1~1.5キログラムの体重増加に相当することになります。これは、ちょっと深刻な数字です。

しかしながらプラス10めざして、「レッツ!運動」と言っても、なかなか継続は難しいものです。そこで、「運動」というより「身体を動かす」程度の意識で、続けやすいものを紹介します。

  1. 階段の昇降
    平地を歩くより3倍程度の運動量になり、ジョギングと同じ運動量と言われています。腰回りや太ももの筋力アップも期待できます。足腰の大きな筋肉の衰えをストップすれば、基礎代謝が改善し、脂肪の付きにくい身体が期待できます。エレベーターの使用は、体調不良の時だけに。
  2. ウオーキング
    時間を設けて、散歩やウオーキング。季節の楽しみが味わえ、同じくウオーキングをしている仲間もできます。最近は、ノルデイックウオークやコアストレッチウオーキングなど様々な歩き方を教えてくれるところもあります。通勤や買い物に取り入れやすい運動です。
  3. ながら運動
    テレビを見ながら、家事をしながらなど、何かをしながらできる体操があります。なかなか時間が作れないという方には、お薦めです。
    運動は苦手という方も、様々な形のプラス10(テン)があります。 自分にあった形で、挑戦してみましょう。「継続は力なり」と言う言葉のように、まずは3か月間継続する事をお薦めします。体重、腹囲や血液検査の結果などに変化が見られると思います。

私自身はどうかというとロンドンオリンピックが開催されているころから、ストレスと運動不足解消目的に毎朝30分位近所を歩いています。人、犬や猫の知り合いが増えました。
また、天気の良い日には職場まで15分位自転車で通勤をしています。この2年間で、少しだけ腹囲が減少しました。

週1回以上運動している人の割合を年代別に表した棒グラフ。
平成25年健康増進計画中間評価より

週1回以上運動している人の割合を年代別に見ると、20代は38.9%、30代は26.5%、40代は35.9%、50代は44.4%、60代は58.4%、70代は59.0%、80代は41.2%、全体では、45.7%となっています。

楽しく運動!!仲間づくりに運動は最適です。

手を頭の上で組んで、脇腹を伸ばす体操をしている女性たちの様子。

このページと
関連性の高いページ