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第519回「森づくりによる安全・安心な都市づくり」

2015年1月9日更新

掛川市地域支援課長 田辺 康晴

新年明けましておめでとうございます。

昨年の11月に、全国で初めて「森づくりを未来につなげる全国サミット&シンポジウムin掛川」を開催いたしました。市民、企業、団体の皆様方のご協力により、延べ1,200名の参加をいただき、盛会に終えることができましたことを心からお礼を申し上げます。

今回のホットページでは、掛川市の「命を守る希望の森づくり」への取り組みと今回のイベント開催への経過をご紹介いたします。

森林は、環境保全、治山治水、防災、保健休養などの多くの機能を持っており、脆弱な国土である日本では、東日本大震災や各地での大災害の教訓から、森づくりによる安全安心な都市づくりが注目されています。しかしながら、全国の森林の荒廃は急速に進み、森林が面積の半分を占める当市も再生が必要不可欠となっています。

市内には8年前から、森林再生に取り組んでいる「時ノ寿の森クラブ」という団体があり、この活動に注目した市長は、掛川市が目指す「協働によるまちづくり」の格好のモデルであるとして「命を守る希望の森づくりプロジェクト」を2年前に立ち上げ、協働で取り組んで参りました。

その結果、市民、企業、団体、行政が協働し、2年間で延べ9,000人により、10ヶ所へ68,000本の植樹という大きな成果を上げることができました。

この成果に、以前から植樹のご指導やご支援を頂いている横浜国立大学名誉教授の宮脇昭先生、日本財団、毎日新聞社などから、全国に例のない素晴らしい取り組みであるとの評価を頂き、今回の全国サミット開催に繋がったわけであります。

イベントの内容ですが、初日は「海岸防災林の再生」をテーマに、宮脇昭先生の基調講演のあと、北海道から九州までの13市町の首長による全国サミットが開催され、未来に向かって森づくりに取り組むことや政府への要望を決議いたしました。

森づくりを未来につなげる全国サミットでの集合写真。スーツを着た男性が並び、中央の人はマイクを握っている。

マイクを持ち、壇上で話す男性。

また、このサミットでは、掛川市が考案した国、県、市が連携し、それぞれの想いが叶う「掛川モデル」が海岸防災林再生のケーススタディとして話題となり、川勝知事からもご挨拶の中で高い評価をいただきました。

翌日のシンポジウムでは、400名の来場を頂き、東日本大震災で被災された福島県川内村の遠藤村長の基調講演や市民団体の事例発表を行いました。

午前中から降り続いた雨が嘘のように回復した午後からは、大東の海岸防災林において500名の参加者により3,500本の記念植樹が行われました。

500名の参加者達が3,500本の記念植樹を植えている。

今回は、海岸防災林の再生が中心となりましたが、プロジェクトでは森林再生、育苗、育樹、など様々な森づくり事業が盛り込まれています。

皆様も是非一度体験していただきたいと思います。

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