総合トップ記事第527回 我が家の豆まき 「鬼は外~、福は内~」

第527回 我が家の豆まき 「鬼は外~、福は内~」

2015年2月20日更新

掛川市農林課長 岡本 善英

立春の前日。新暦では2月3日か4日頃。古くは、立春から新年が始まると考えられていたため、節分は年頭の行事として重んじられていた。現在も、邪気を払い幸いを願う習俗が伝わり、社寺では節分祭、家庭でも豆まきが行われるようになった。

節分には、どうして豆をまくのか?分かっているようで意外と知らないで行っていることが多い。様々な説が存在するようである。

  • 豆は「魔の目」を撃つものであり、ぶつければ魔が滅するといわれる。鬼の目を「射る」ため、いり豆をまく決まり。
  • 炒った方が豆が硬くなって攻撃が増す。
  • 炒ってないとまいた後の豆から芽が出てしまう 等々

「鬼」という言葉は、元来は姿の見えないもの、この世ならざるものであることを意味しており、災害や病気などは全て鬼の仕業であると考えられていたため、鬼を退治するというわけである。

豆まきは、豆を升に入れて神棚に上げ、夜、家の戸や窓を開けて、年男か一家の主人が「鬼は外、福は内」と豆をまき、鬼を追い払う。そして、節分の豆を年の数だけ食べると、その年は災厄をまぬがれるとか、自分の年の数だけ一つかみにすると縁起が良いとか言い伝えられている。家族は「自分の数え年の数だけ豆を食べると、病気にならず健康でいられる」そうだ。

我が家では、家族だけでなく、嫁いだ娘一家も交え、大騒ぎしながら豆まきを行う。まくのは、もちろん私である。孫達をおどろかせるため、娘が鬼に紛争し外から窓をたたいて、怖い鬼の存在を知らせる。鬼を信じて涙ぐむ孫達はかわいいものである。

豆まきで巻いたお菓子や豆を拾う家族

さて、豆まきが始まると、大人もむきになってお菓子や豆を拾うのである。その光景は、まく私からするとなかなかおもしろいものである。自分の好きなお菓子を見つけると、「ワーワー」言いながらお菓子に飛びつく姿は滑稽である。孫が小さい時は、その騒々しさにびっくりして泣きだすこともあったのを覚えている。豆まきが終わると、拾った豆やお菓子をみんなで見せ合ったり数えたりしながら、豆やお菓子を食べる。こうして我が家の楽しい豆まきは終わるのである。

節分の太巻きを丸被りしている子供たち

また、最近ブームになっている恵方巻を食べることも、我が家では取り入れている。恵方巻きは、太巻き(巻き寿司)を節分の夜に、その年の恵方に向かって、願い事を思い浮かべながら丸かじりするのが習わしとされている。今年の恵方は「西南西やや西」とのことで、家族揃って同じ方向を向き、黙々と太巻きを食べる光景も、なかなかおもしろいものである。

「2015年、我が家に幸福が訪れますように!」

このページと
関連性の高いページ