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第539回 子ども・子育て支援新制度がスタート

2015年5月12日更新

掛川市会計管理者 松浦 充

4月1日、全国一斉に子ども・子育て支援新制度がスタートし、1ヶ月経ちました。この新制度は、子ども・子育て家庭を社会全体で支援する制度として、平成24年8月に「子ども・子育て関連3法」が成立したことに伴い、子ども・子育て支援を未来への投資の強化と位置づけ、子どもを産みやすい、育てやすい社会を目指すものです。

掛川市においても、一昨年度より、「掛川市子ども・子育て会議」を設立し、更に昨年度より、就学前の子育て支援施策を一体的に展開するために、窓口を一元化し、市民に対し、わかりやすい組織とするとともに、新制度における事務の一元的実施体制を整備するため「こども希望部」を創設しました。部には、子ども子育てに係る総合的な施策の企画立案をする「こども政策室」が新設されるとともに、妊娠から出産・育児まで切れ目のない支援や祖父母の知恵や力の活用にも取り組むため、「健康統括官」が配置されました。具体的事業としては、「子育てコンシェルジュ事業」や「ゆったり子育て三世代同居応援事業」更には、子育て情報の共有化し、保護者への情報提供を図っています。また、「こども希望課」には児童福祉・母子福祉を担当する「こども家庭相談係」と、乳幼児教育・保育を担当する「こども育成係」を配置し、子育てをトータル的に支援することにより、乳幼児期の教育・保育の充実はもとより、子どもを安心して生み育てることができる環境の充実を図っています。今年度は、更に、少子化対策に庁内における横断的連携を図るとともに、南部幼保再編を進めるため、政策室を課に格上げもしました。

このような、子育て支援体制により、昨年度策定した「子ども・子育て支援事業計画」に基づき、(1)質の高い幼児期の教育・保育の提供、(2)地域の子育ての充実、(3)待機児童の解消のための保育の受け入れ増の実現を目指しています。

さて、新制度がスタートして、市の子育て支援の充実の最大の成果は、希望の丘への認可保育所「かけがわのぞみ保育園」の新設です。

待機児童解消対策として、平成24年度にプロポーザルにより事業者を公募し、市内の第15番目の認可保育園として、この4月に開園しました。この保育園の建設は、公募の条件が、幼老複合施設であったことや、少子化の流れや保育士不足の中で、新たに保育園を開設することが事業者にとり負担であったため、市内の社会福祉法人からの応募がなく、県外の特別養護老人ホームを経営する社会福祉法人とのコラボにより、応募がなされた経緯があります。幼老複合施設は、幼老両施設の相互交流が容易であるため、お年寄りが元気になり、園児にとつても、人に対する思いやりの醸成など人格形成に役立つものであり、今後の児童福祉施設のあり方としてますます需要が高まるのではないでしょうか。

ところで、この保育園は、フィンランドのムーミン谷をイメージした外観とのことと聞いていたので、4月25日の、希望の丘グランドオープン記念式典時に、施設を見てきました。確かに、円錐屋根の建物であり、ムーミンの世界が広がつているように感じます。この園で、「こどもの夢づくり」がなされることを期待しています。

新しく建設するかけがわのぞみ保育園の安全祈願をしてる様子
安全祈願祭

フィンランドのムーミン谷をイメージした外観の写真
かけがわのぞみ保育園の外観

 

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