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第557回 「少しずつ大きくなっています。」

2015年8月21日更新

掛川市健康福祉部付参事 山﨑浩

中東遠総合医療センターの正面入口から病院建物に向かって東側に「希望の森」があります。約7,500平方メートルのこの森は、開院した頃はまだまだ小さな木で、保護のために地面に敷いた藁が目立っていましたが、植樹や草取り等多くの皆さんに支えられて、今では、大人の背丈を越えるほど大きく育っています。皆さんのご支援に感謝いたします。
植樹からの成長を少し振り返ってみたいと思います。

大人の背丈ほど大きく育った木々が茂る希望の森のようす
現在の希望の森の様子です。

いのちを守る「希望の森づくり」プロジェクトについて記した立て看板の画像
希望の森を説明する看板です。

 

平成24年 植樹祭

開院前の平成24年10月27日に掛川市、袋井市の両市民をはじめ県内県外から、約3,300人の方が参加し、いのちを守る「希望の森」となるよう願いを込めて植樹しました。シラカシやタブノキ、ヤマザクラ、ヤマモモ、スダジイなど27種類、23,000本の苗木が横浜国立大学名誉教授の宮脇昭先生の指導のもと、1本1本大切に植えられました。
この植樹は、日本財団の「災害に強い都市づくりを目指した森づくり」モデル事業に指定され、毎日新聞社との連携により実施されたもので、東日本大震災で大きな被害を受けた福島県川内村の方達も参加されました。

植樹祭のステージ上で木の名前を紹介する参加者ら
1種類ずつ、木の名前を連呼して紹介しました。

植樹をする参加者たちのようす
一本一本願いを込め、植樹しました。

 

平成25年 育樹祭

開院から3ヶ月経った平成25年8月3日、市民や周辺企業の従業員の皆さん約150人が参加して、植樹した苗木より大きくなってしまった雑草を抜いたり、下草を刈ったりする作業を行ってくれました。暑い中でしたが、大きく育つようにと願いながら、雑草と格闘してくれました。

雑草を抜いたり下草を刈る市民や周辺企業の従業員たち

平成26年 育樹祭

平成26年8月2日 市民や周辺企業の従業員の皆さんなど約150人が参加しました。昨年の除草から約1年、苗木より大きくなったセイタカアワダチソウなどの雑草を抜いてくれました。

除草作業を行う市民や周辺企業の従業員たち

除草作業後の希望の森のようす

 

平成26年 植樹祭

平成26年10月26日、開院前に植樹出来なかったところ約330平方メートルにイロハモミジやタブノキなど14種類1,000本を市民や県内外からの参加者約130人が植樹しました。この植樹は、防災や環境保全を目的に、北は白神山地から南は屋久島までの全国8箇所で「つながる森プロジェクト いのちの森づくり リレー植樹2014年度」の一環として行われたものです。

植樹されていない場所にイロハモミジやタブノキなどを植える市民や県内外からの参加者たち

イベント以外でも

希望の森の植樹や育樹を指導していただいているNPO法人時ノ寿の森クラブや社会福祉法人草笛の会だいとう作業所の皆さん、社会福祉法人掛川芙蓉会掛川工房つつじ・あいあい学園の皆さん、掛川ライオンズクラブの皆さんが、育樹祭等のイベント以外でも草取りをしてくれました。

中東遠総合医療センター最近の話題

話は変わりますが、開院以来の救急医療に対する取り組みが評価され、8月1日に県内10番目の救命救急センターに指定されました。この救命救急センターは、脳卒中、心筋梗塞、頭部損傷等の重篤な救急患者に24時間体制で救急医療を提供する施設(第3次救急医療施設)で、全国では275施設(平成27年7月1日現在)が指定されており、近くでは磐田市立総合病院も指定されています。磐田市立総合病院は主に中東遠圏域の西部地域を、中東遠総合医療センターは主に東部地域の第3次救急を担うことになり、圏域内の急性期重症患者の救急搬送は概ね30分程度となり、救命率の向上が期待されています。

中東遠総合医療センター開院時のテープカットのようす

全国で初めて、市立病院同士が統合した中東遠総合医療センターも、開院から2年が経ちました。開院当初の混乱も落ち着き、医療の質向上や健全経営に向け職員一丸となって奮闘しています。また、日経ビジネス誌の収益力ランキングで、全国22位(静岡県内1位)となるなど、外部からも高い評価をいただくようになりました。
この間、車椅子やベンチ、傘立て、時計等の寄贈をいただいたり、病院ボランティアの皆さんや地域医療を育む会の皆さんをはじめ、多くの方々に支えていただきました。
中東遠総合医療センターは、希望の森同様、しっかりと根を張り、地域の医療を支える大きな木になるよう成長してまいります。
まだまだ、ご要望をいただくことも多いですが、市民の皆さんのご支援ご協力をお願いいたします。