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第569回「最近の休日の楽しみ」

2015年10月20日更新

掛川市危機管理課長 浦野正守

毎週、土曜日の午前10時になると、とりあえず緑町公会堂横にある水天宮に、作業手袋を付けてそそくさと出かけています。そこでは、地域の有志が集まり、区の皆さんが出してくれた古紙を回収してリサイクル業者へ搬入する作業に精を出しています。集まってくるのは、緑町の中老会のうち手の空いている人。強制や当番制ではありませんが、毎回6人から7人が汗を流しています。

区民から出された古紙を軽トラに積み込む緑町の中老会の有志ら
毎週の古紙回収風景
区民から出された古紙を業者に運びます。

集積所に出された古紙回収を行う緑町の中老会の有志ら
2ヶ所の集積場所から回収します。
今回は、これだけの人数が集まりました。

 

仕事をしていると、地域の人と一緒になって何かをするのは、祭りくらいになりがちなのですが、私の住んでいる緑町では、地域のコミュニケーションがよく出来ているのか?好きな人が多いのか?区長を筆頭に、何かにつけて有志が集まり、様々なことをやり始めます。

ことの始まりは、数年前に祭りの屋台を修復することになり、この費用の一助とするため、有志で古紙回収を始めたことです。さらに、修復した屋台を格納する屋台小屋の改装を大工に頼むだけではなく、毎週土曜日・日曜日に地区の多くの人が作業に携わることになりました。

祭りの屋台の内装工事をするようす
「屋台小屋の内装工事
(この中に大工さんは1人)」

緑色に塗った屋台小屋の扉に白色のペンキで文字をデザインしているようす
「屋台小屋の扉の塗装(デザインから全て自前)」
西高の向かい(逆川の南側)です。

 

現在では、屋台修復の支払いは終わりましたが、古紙回収を収益事業として、様々な活動に広がりを見せています。
まずは、地域の資源としての水天宮の活性化。水天宮の由来を書いた看板の設置、奉納のぼり旗を立てる台の建設、手水舎の設置。社や屋根の塗装、社内部の装飾などを実施してきました。発案から材料調達・加工・設置工事の作業も全て有志が土日に集まって行っています。

水天宮の由来を書いた立派な手作りの看板と携わった有志たち
「屋根も枠も手作り。溶接から基礎打ちまでも」

現在では、毎年70本近くののぼり旗が奉納されるようになり、外からの参拝者も増えました。
その他にも、防災資機材の点検、土手の草刈り、緑橋の塗装と、活動は広がっています。

緑橋の塗装をするようす
緑橋の塗装にも大勢の区民が集まりました

また、夜は夜で、月に一度程度に「晩酌の会」(家庭では「不良中年の会」と言われているようですが)を開催し、様々な年代が集まって、わいわいやっています。

これらの活動の良いところは、誰も出役を強制しているわけではないが、手の空いた人達が自然に集まること。多くの会話や議論がされることで、地域や世帯の情報が集まり、参加している人で共有できるため、緊急時への対応が可能となることです。
また、地域の様々な世代の多くの人が、自分たちの地域にある資源や財産に気づき、関心を持つことだと思います。

このような体験を通して、祭りだけが地域コミュニケーションや活性化ではなく、何気ない普段の活動が徐々に広がっていくことが、地域活動や地域の望ましい姿ではないかと、感じました。
次は、誰が何を言い出すか?なにが出来るか?楽しみです。

水天宮の例大祭に集まった区民たち
水天宮の例大祭

鳥居のしめ縄を交換しするようす
「遠州懸川 緑町水天宮の手入れ」

 

子授かり、商売、旅行、水難に御利益あり。
参拝をお待ちしています。

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