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第572回「道に迷わないために」

2015年11月6日更新

掛川市管財課長 笹本厚

注1. 人生についてではありません。(^_^;)

また寸感ホットページの原稿依頼が来てしまった。
仕事オンリーだとつまらないし、趣味についてはもう少し先の方が良いと思うし、健康については前回書いてしまったし、…
と、悩んだ結果、仕事にも遊びにも超便利なGPSとGISをご紹介します。

最初にお決まりの説明です。
GPSとは、全地球測位システム Global Positioning System の略
地球上の現在位置を人工衛星からの電波で測り知るものです。
GISとは、地理情報システム Geographic Information System の略
地理的位置に関する情報を管理加工し、視覚的に表示等するものです。
似ていますが別物です。でも強く関連しています。
GPSで得た位置情報は、GISの地図上に表示することにより視覚化できます。

さて、皆さんはGPSというと何を思い浮かべますか?
今、最も一般的なものは、カーナビとスマホでの利用ではないでしょうか?
現在地を正確に把握でき、周辺情報も得ることのできるこれらのシステムは、現在では無くてはならないものとなっており、詳しい説明は不要と思います。

こんなに便利なGPSですので、最近流行の山歩き等にも是非有効活用してください。
ただ、携帯の電波が届かないところでは、事前に地図データを準備しておく必要があります。
その方法はいろいろありますが、私は「カシミール3D」というパソコンソフト(カシミール3Dのホームページ なんと無料で使用できます)で、国土地理院の地図データ(こちらも無料で使用できます)を抜き出し、スマホに保存しています。

カシミール3Dで国土地理院の地図データを抜き出し
カシミール3Dを使って小笠山の地図データを表示した画像

面倒な方には、専用のハンディGPSもあります。右はGPSロガー。
ハンディGPS(左)とGPSロガー(右)

また、カメラやスマホの写真には位置情報が付加されており、地図上に撮影位置を表示できるものもあります。
私のカメラにはGPSが内蔵されていないので、GPSロガー(経路記録装置)の時刻とカメラの時刻を同期させ、位置情報を付加しています。

GPSログと撮影時刻を付き合わせ、写真の位置を特定。
姫路城跡周辺の位置情報が表示された画面のようす

注2. スマホでもGPSのログは取ることができますが、長時間のログを取るとバッテリーが消耗し、通話ができなくなる心配があります。私は安価な専用のGPSロガーを使用しています。

さらに、GPSは位置と共に正確な時刻を管理しているため、地球上どこにいても時刻合わせ不要で現地時刻を正確に表示する時計や、ランニング用に走った距離やラップタイムを瞬時に表示することができる腕時計などを使用している方も増えています。

これまで、身近なものをご紹介してきましたが、地震観測、航空機や船舶での利用、建設機械や農業機械での利用も進んでいるようです。

また、GISではコンピュータを用いて地図上に様々な情報を重ね合わせ、情報の分析をおこなっています。
特に、マーケティング、街づくり、災害対策における危険地区や避難対象住民の把握など、絶大な威力を発揮しています。
簡単な分析資料の作成や「見える化」には、またまた無料で恐縮ですが、「MANDARA」というパソコンソフト(MANDARA10)もあります。
興味がありましたら、一度お試し下さい。

最後に、位置情報は子供や老人の防犯・安全等にも大変有用ですが、反面、予期せず犯罪に利用される恐れもありますので、十分ご注意ください。

GPS内蔵のドライブレコーダーによる、正確な時刻、視界、走行位置、スピードを表示するソフト。
本来は事故時の状況を記録するものですが、安全運転意識の向上や旅の記録にもお勧め。
走行位置や地図が表示された画像

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