掛川市環境経済部付参与 松浦伸弥
高さ29メートル、三間五層 国宝 羽黒山五重塔
雪が降り積もった五重塔は圧巻でした。
今年3月、長男の初子が生まれました。
長男の妻の実家で出産したので、孫に会いに山形まで行ってきました。山形に行くのは初めてで、この機会に「羽黒山」を観光してきました。3月でもまだ雪に閉ざされていて太平洋側とは違い何とも重々しい感じがする山でした。「羽黒山」、「月山」、「湯殿山」を「出羽三山」というそうで、昔から修験道を中心とした山岳信仰の場として、現在でも多くの修験者や参拝者を集めています。
鶴岡市南岳寺
出羽三山の厳しい修行で精進し、五穀十穀を断ち、
最後に断食して即身仏となった鉄竜海上人を安置。
(山形県鶴岡市観光連盟ホームページから)
この地方では、厳しい寒さのため作物がとれず、貧困に喘いでいた村民を救うため、自ら、座したまま、食事も水もとらず生きたまま最後には座ったままのミイラになる即身仏という修行があったそうです。さすがに昭和に入ってからはその修行は禁止されたそうですが、国内には十数体の即身仏が現存し、山形には現在でも6体が残っているそうです。
鶴岡市の南岳寺を参拝しました。私の目の前に座っていた即身仏は、とても端正な顔立ちで綺麗な袈裟をまとい、何よりも尊厳に満ちたお姿でありました。どのような修行をすれば、空腹に耐え、死んでしまう恐怖に耐え、徐々に内蔵が枯れ、息絶えれるのか、考えただけでも身震いがします。
今年に入り、厳しい修行明けの僧の映像がテレビで放送されていましたが、甘い甘い人間の私は、ただただ感心するのみです。
そして今は、孫を抱いて、もっと甘い顔になっています。
修行する気持ちもないし、まぁいいか!