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第608回 2年目を迎えた「希望の丘」から

2016年6月24日更新

掛川市健康福祉部参与兼地域医療推進課長 山崎貞子

天気予報どおり梅雨の合間の晴天。真夏のような日差しだけれど風があってさわやかな朝、保育士さんと子どもたちの声が賑やかに聞こえてきます。4月には泣き声が多かったけれどいつの間にか慣れたようで、帽子の色ごとまとまって園庭を出て行きます。暑くなって子どもたちのお散歩もたいへんだろうなと思いますが、子どもたちは元気いっぱいです。

広い芝生が広がり、その奥に希望の丘の建物が見え、何人かの大人と子供が遊ぶ写真

少し前になりますが、お散歩の列の最後にシニアと思える男性が幼児と手をつないで進んでいくのを見かけました。ボランティアさんか、たまたま一緒になったのか。いろいろな状況を想像してみながら、これって希望の丘の構想の中でめざす「多世代交流」そのものだなと思い感動しました

希望の丘では、昨年30回の事業者間や地域との交流の機会がありました。今年はさらに、リハビリ活動を通して、「希望の丘」だけでなく市内にも交流の輪を広げています。
関わってくださる人たちの様子をうかがっていると、近い将来「掛川ってリハビリ活動が盛んだよね」といわれることも夢ではないと思います。

来る6月26日(日曜日)には、1周年を記念して青年会議所主催で「希望(のぞみ)の翼 輝くちいきとまち創り 」が開催されます。障がい者、子ども、高齢者などがスポーツを通じてふれあい、楽しむイベントです。また合わせて、午後3時30分からはリオデジャネイロパラリンピック出場選手の山本篤さんを応援する壮行会(掛川市等共催)が行われますので楽しみです。市民・民間・地域・行政が協働で行うこの事業は、「希望の丘」一周年記念にふさわしいもので、当日は天気がよくなるよう願っています。

「希望の丘」には多くの視察団が訪れています。平成27年度は、市民の皆様はじめ遠くは海外からもおいでいただき、50団体、942人の方に「ふくしあ」の取り組みや「希望の丘」の説明をし、施設見学をしていただきました。
「ふくしあ」については、多団体の連携した活動に大変関心を持っていただいており、たくさんの方に「うまく連携できているのが印象的」「私たちの市でも取り入れたい」という感想をいただきます。このことについては、ハーバード大学のヴィシュワナップ教授が視察されたとき、「多くの人がいいことだと思いつくけれど実行には至らない。実行できていることが素晴らしい」と言ってくだったのが印象に残っています。英語が話せたら先生のお話を時差なく感動できたのにと残念に思いました。

今年も、5月30日に、海外から7カ国14人で構成されたジョイセフ視察団の訪問がありました。発展途上国で妊産婦の健康のため活動している皆さんと交流し、環境が大きく違っても共通の目標や課題があり、掛川市の取り組みに関心を持っていただくことができたという実感も含め、思い返すと心が和みます。アジアやアフリカの国々で情熱をもって活動されている彼女らをいつまでも親しく感じ、忘れないでいたいと思います。またしても英語が話せたらいいなあと・・・。

医療支援センター中部副シアノ玄関で記念写真を撮る、色とりどりの服を着た様々な国籍の人たち

希望の丘での毎日は、多くの方と出会いがあり、各事業所の方々がそれぞれの事業に取り組まれている姿からも学ぶことがたくさんあり充実しています。朝、「希望(の丘)」に向かって走っていると思うと明るく楽しく思えてきます。ありがたく思います。

希望の丘の全体像を、近くの山の中腹から撮影した画像

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