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第644回 「徒然思う・・・」

2017年1月20日更新

掛川市国保年金課長 太田 英之

今回で3回目の投稿である。前2回は苦手な夏場だったが、今回は得意?な冬場だ。
なんたってミートテックを1年中着てるんだから・・・

「昭和の味だって。樽でねかせたたくわん。スーパーで売ってたよ。食べてみな。」
先日、妻がそんなことを言いながら、一切れ差し出してきた。口に入れると・・・・確かに、子どもの頃、食卓にあったあの味だ。しょっぱさと酸っぱさで、一切れあればご飯が何口も食べられる。ほのかに糠の風味があるあの懐かしい味だ。
「一番人気って書いてあった。この頃のたくわんって甘いもんね。昔ながらのたくわんがいいっていう人にはたまらないね。」
そう言いながら、やはり昭和世代の妻はうまそうに食べている。

豪華ではなく、今求められている「グルメ」とは正反対だが、なぜかそっちの方がいいという物。不便だけれども、こっちの方が使い勝手がいいという物。誰にでも、何かしらそんな物があるのではないだろうか。
食べ物のことをもう少し言わせてもらうと、バタークリームのクリスマスケーキ。これも、なくなっては困るお気に入りの味だ。イチゴがのっているわけでもなく、スポンジにはさまれているのはジャム。ただそれだけなのだが、クリスマスはこれだ!と思う。クリスマスケーキの広告を見ると、今でも載っていることがうれしい。それは、今の健康志向の物や材料・作り方にこだわった物の方がよいのだろうが、やっぱり、こっちの方が自分に合っている。

そういえば、妻がいつだったかえらく怒っていたことがあった。朝、いつものように自動車で出勤しようとしたときのことだ。
「キーを持って近くに行くだけで自動でドアをロックしたり解除したりするのはいいけど、キーの電池が切れてた。普通に差し込むキーでドアを開けたら、盗難防止のアラームが鳴った。ほんっとにもう、めんどくさい!それに、このキーを持って車の近くにいると、ドアがロックされたり解除されたり、ずっと繰り返してて、ほんとにだめ!使えん!」
車の盗難防止のシステムをよく知らなかったあんたが悪いんじゃないのと言いたいが、それを言ってしまったら、あとが怖いから言えない。まあ、確かに普通にキーをさしてロックしたり、エンジンをかけたりするタイプなら、こんなことはないだろう。便利すぎてちょっとした「めんどうくさい」が生まれてしまう。付き合いのある自動車販売業のおやじも、このタイプのキーは評判がよくないと言っていた。

昔ながらの物がどんどん高級志向になったり、便利になったりしている中で、取り残されたくはないが、昔ながらのよさも大事なんじゃないかと思う。人間も、昔ながらの筋の通った頑固親父みたいな人が見直されてもいいんじゃないかとも・・・・。
ただ、これも昨今のインターネット社会の急速な進化についていけないアナログ世代のおやじの「ぼ・や・き」かもしれない。

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