掛川市水道工務課長 杉本幸俊
水道部では「安全・安心で良質な水道水」を、365日市民の皆さんに提供するための業務を行っていますが、市の水道事業への理解を深めていただくため、毎年晩秋の時期に市民対象の現地見学会を開催していて、本年度も昨年11月18日に、「大井川広域水道企業団」と「長島ダム」の水源地視察に行ってきました。
ここで簡単に、「大井川広域水道企業団」と「長島ダム」を紹介します。
「大井川広域水道企業団」は昭和52年に県と掛川市を含む大井川地域の4市10町で、将来に向けた水道水の確保を目指して設立されました。(現在は左岸の島田市、焼津市、藤枝市、右岸の掛川市、御前崎市、菊川市、牧之原市及び大井川上水道企業団の7市1企業団で構成)上流にある長島ダムを水源とし、川口本取水口(中部電力川口発電所)で取水した水を、島田市相賀(おうか)にある浄水場でろ過や滅菌といった処理を行ったのち、増圧ポンプにより牧之原台地に圧送し、右岸各市の配水池に自然流下で送り、市民の皆さんのお宅に届けています。浄水能力は日量160,900立方メートルです。
相賀浄水場
川口本取水口
一方「長島ダム」は、洪水調節、流水の正常な機能(動植物のために川に水を流すこと)の維持、水道、かんがい及び工業用水の供給を目的とした多目的ダムで、総貯水容量78,000,000立方メートル(東京ドーム63杯分)、堤高109メートルの重力式コンクリートダムで、昭和52年度に着工し、平成14年3月に完成しました。
長島ダム
さて当日は、応募で申し込まれた20名の市民の皆さんと水道部職員3名が、朝午前8時30分に市内逆川にある水道事務所を出発し、午前中は相賀(おうか)浄水場と川口本取水口を見学しました。参加された市民の皆さんは、今回始めて見学会に参加された方々でしたので、施設を管理する企業団職員、中山課長さんの案内と説明を興味深く熱心に聞かれていて、いろいろな質問をされていました。
相賀浄水場見学の様子
川口本取水口見学の様子
昼食を挟んで、午後は川根本町犬間(いぬま)にある国土交通省(中部地方整備局)が管理する「長島ダム」を見学しました。最初、女性職員によるダムのしくみについての説明を受けた後、エレベーターと階段を使ってダム内部に降り、ダム本体のゲートを間近に見学しました。その規模の大きさに驚きながら、ダム湖全体が見渡せる堤体上部に戻り見学を終了しました。帰路の途中、中川根にある道の駅で小休止した後、午後4時30分頃に水道事務所に到着しました。
長島ダム見学の様子
今回の水源地視察では、参加された多くの皆さんが、「掛川市の水道水がどのようにつくられ、送られてくるか良く理解できた。」と感想を述べられていました。
水道部では、今後もこのような機会を増やして、市民の皆さんに「掛川の水道水」に対する理解を深めていただければと考えています。
最後に、今回の水源地視察に参加していだだいた皆さんにお礼申し上げるとともに、皆さんから寄せられたご感想・ご意見の一部をご紹介します。
- 蛇口をひねれば水が出ることが当然のように思っていましたが、多くの人達のたゆまぬ努力により、日常が保たれていることを良く知ることができました。
- 個人的に視察する機会がないから、今日とても勉強になりました。このことを友達や知人に話そうと思います。
- 水道料金が少しでも安くなればいいが。