総合トップ記事第650回 天浜線に乗車して「おんな城主 直虎」に逢いに行きませんか?

第650回 天浜線に乗車して「おんな城主 直虎」に逢いに行きませんか?

2017年2月24日更新

掛川市監査委員事務局長 松浦美代子

天浜線は、その昔、国鉄時代には「二俣線」と呼ばれ、私が生まれるずっと前?昭和10年に掛川から遠江森間、昭和15年には新所原までの全線の営業が開始されました。実家が森町と掛川市の境界近くにあった私は、掛川市街にある高校に通学するため、毎日二俣線のお世話になっていました。

昭和10年建設の木造原谷駅舎は、他の施設とともに国登録有形文化財に指定されており、地元「ポッポ屋原谷会」の方々の力を借りて、昭和の香りと郷愁を今に留めています。当時(何十年も前の話ですが・・)この駅舎が、友人との日記受け渡し場所であったことを昨日のことのように思い出します。

昭和62年に天竜浜名湖鉄道に引き継がれ、その後年号も平成と変わり16年目、原谷駅はドラマ「ウオーターボーイズ2」の姫乃駅としてテレビに登場しました。大勢のファンに惜しまれながら解散したスマップの初主演映画「シュート!」のロケに使われた、他の市内2駅とともにちょっぴり自慢でもあります。今も昔も、ローカル線やその沿線の風景には、青春ドラマが似合います。

天浜線を走る列車と原谷駅の写真

今年のNHK大河ドラマは「おんな城主 直虎」です。皆さんもご存じのように浜松市引佐地方で女性(姫)が活躍するお話です。では、何故生まれも育ちも掛川の私が、タイトルに天浜線にプラス直虎を起用したのか?それは、掛川市が、直虎の許嫁であった直親が謀反の嫌疑をかけられ殺害された地であり、その後、江戸時代には井伊家が掛川藩主であったからです。
(詳細は、下記PDF「井伊家と掛川 掛川城・十九首」をご覧ください。)

天浜線はもちろんバス等にも乗車でき、大河ドラマ館等の入場料も付いたお得な「直虎1Day(ワンデイ)パス」(平成30年1月14日まで発売)を使って、井伊家ゆかりの施設を巡ってみませんか。掛川駅から新所原までの変化に富んで飽きることのない車窓の風景とともに・・・

天浜線の手書きイラストマップ

画像の説明
右下の掛川駅(小さな白黒の掛川城の画像付き)をスタート地点として北に進んで行くと桜木駅、原谷駅、遠州森駅、少し西に遠江一宮駅、さらに北へ進むと天竜二俣駅(小さな白黒の転車台の画像付き)、西へ進むと天竜川を渡って岩水寺駅、宮口駅、金指駅、気賀駅(小さな白黒の龍潭寺の画像付き、小さな白黒の大河ドラマ館の画像付き)で浜名湖が見えてきます。西気賀駅では浜名湖が一望できます。三ケ日駅から南へ進むと新所原駅に到着します。新所原駅から掛川駅まではJR東海道線に乗り浜松駅を経由して行くことができるイラストが描かれています。

天浜線の手書きイラストマップに書かれている駅名とその駅で観光できる場所の一覧

  • 掛川駅
    先ずは、木造で再建された凛とした掛川城天守閣にて、戦国時代に思いを馳せ出発の準備です。お城の下を流れる逆川の堤には、春は桜、初夏にはゆりの花が満開に咲き誇ります。
    お時間が許せば十九首塚にもお立ち寄りください。(最寄駅:掛川市役所前駅)
  • 桜木駅
    線路脇の桜並木と広がる田園風景
  • 原谷駅・・・ドラマの中では姫乃駅
    原野谷川橋梁
    花菖蒲が見事な加茂荘花鳥園(最寄駅:原田駅)
    太田川橋梁
  • 遠州森駅
    とうもろこし畑
  • 遠江一宮駅
    迫る小高い山々とあじさい寺
  • 天竜二俣駅・・・転車台と扇形車庫
    二俣川橋梁
    天竜川橋梁と渓谷美
  • 岩水寺駅
    駅と同名の岩水寺
  • 宮口駅
    都田川橋梁
  • 金指駅
    竜ヶ岩洞への起点駅
  • 気賀駅
    大河ドラマ館
    龍潭寺(平成30年1月14日までは、大河ドラマ館から有料直通バスが出ています。)
  • 西気賀駅
    浜名湖一望
    冬期のゆりかもめ飛来地(最寄駅:浜名湖佐久米駅)
  • 三ヶ日駅
    浜名湖とみかん畑
  • 新所原駅

駅は他にも多数ありますが、起点2駅を除いた上記11駅及び5橋梁は、全て国登録有形文化財です。昭和を色濃く残す駅舎やローカル列車内を流れるまったりとした時間は、大河ドラマの世界と現代を結ぶタイムトンネルです。

しかし、休日は車両自身の意に反し、都会を走る電車の通勤時間帯並の混雑に陥り、長時間立ちっぱなしのお客様を現実のまま、気賀駅へ運ばざるを得ない状況となることも予想されます。

できることならとっておきの休暇を1日遣い、比較的空いている平日にお茶やお弁当を持ち込み車窓の景色を楽しむ旅にしたいですね・・・・・

天浜線の旅にお誘いした私自身も、年に数回の乗車、しかも掛川駅から市役所前駅1区間に限った利用となっていました。これを機に、先ずは実家のある原谷駅まで、そして今年中には気賀駅を目指します。

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