総合トップ記事第696回 4年に一度じゃない。 一生に一度だ。 - ONCE IN A LIFETIME -

第696回 4年に一度じゃない。 一生に一度だ。 - ONCE IN A LIFETIME -

2017年11月14日更新

掛川市スポーツ振興課長 山梨 実

2019年、日本で初めてのラグビーワールドカップが開催されます。今回のラグビーワールドカップ日本大会は、ラグビー伝統国以外での初めての開催となることから、まさに「新たな歴史をつくる大会」と言われています。

今回の寄稿のタイトルは、ラグビーワールドカップ2019TM 日本大会公式キャッチコピーです。何事も初めての事には、常にチャレンジが伴います。一方で、新しいことには一度しか味わう事のできない感動も伴います。「初めて」という経験は二度とやってこない「一生に一度」の経験です。ぜひ、スタジアムで、その熱狂と興奮を感じていただきたい、という思いから、この大会公式キャッチコピーは作られています。

台座に飾られた、黄金色に輝くウェブ・エリス・カップ
優勝国に贈られる『ウェブ・エリス・カップ』

ラグビーワールドカップ(以下「RWC」) 日本大会は、2019年9月20日東京スタジアムでの開幕戦から、11月2日横浜国際総合競技場での決勝戦までの44日間にわたり開催されます。RWCは、15人制ラグビーの世界一を決定する国別対抗戦で、夏季オリンピック、FIFA(フィファ)ワールドカップ(サッカー)とともに、世界3大スポーツイベントのひとつにあげられています。

出場チーム数は20カ国(地域)、会場は小笠山運動公園エコパスタジアムのほか、全国12会場で開催されます。

1987年に第1回大会がニュージーランド・オーストラリア共催で行われて以来、4年に一度開催され、2019年RWC日本大会が第9回大会となります。日本大会も含めた9回の大会に連続出場している国(地域)が10チームありますが、日本代表も第1回から連続出場を果たしています。

ラグビーワールドカップ2019TM 日本大会の開催地

開 催 都 市試 合 開 催 会 場
札幌市札幌ドーム
岩手県・釜石市釜石鵜住復興スタジアム(仮称)
埼玉県・熊谷市熊谷ラグビー場
東京都東京スタジアム
神奈川県・横浜市横浜国際総合競技場
静岡県小笠山総合運動公園エコパスタジアム
愛知県・豊田市豊田スタジアム
大阪府・東大阪市花園ラグビー場
神戸市御崎公園球技場
福岡市東平尾公園博多の森球技場
熊本県・熊本市熊本県民総合運動公園陸上競技場
大分県大分スポーツ公園総合競技場

RWCの試合形式は、予選プールと決勝トーナメントに分かれます。
予選プールでは、20チームを4つのプールに分け、各プール内の5チーム総当たり戦を行い、各プール上位2チーム、計8チームが決勝トーナメントに進みます。
決勝トーナメントは、準々決勝、準決勝、3位決定戦、決勝の8試合が行われます。

日本代表は、プールAに振り分けられ、アイルランド、スコットランド、ヨーロッパ地区1位(出場国未定)、ヨーロッパ地区・オセアニア地区のプレーオフ勝者(出場国未定)と同じ組となりました。

アイルランドは、現在世界ランキング4位の強豪国で、日本代表の対戦成績は0勝7敗と勝利がありません。6月にエコパスタジアムで行われたテストマッチでは22対50と大敗を喫しており、一週間後の横浜国際総合競技場でのテストマッチでも13対35と連敗を喫しています。

観客席からスタジアム全体を見渡している風景。客席を埋め尽くすたくさんの観客たちと中央に広がる緑色のフィールド。フィールドの両端にゴールポストが高々とそびえ立っている。
6月18日 日本代表 対 アイルランド代表 エコパスタジアムにて

スコットランドは、日本代表にとって非常に因縁深い対戦国です。前回2015年イングランド大会において、日本代表は「ラグビージャイアント」と称される南アフリカに奇跡的な勝利をあげ、日本中のみならず世界中を熱狂させましたが、スコットランドとの対戦に敗れ、日本代表初の決勝トーナメント進出を逃しました。RWC史上、予選プールで3勝をあげて決勝トーナメントに進出できなかったチームは唯一日本だけとなっています。

ヨーロッパ地区では、予選前半戦を折り返したところで、現在ルーマニアがリードしていますが、スペイン、ロシア、ドイツと混戦模様で、今後の展開次第となっています。日本代表は、今年6月のルーマニア代表とのテストマッチの際には、33対21と勝利しています。

日本代表には、スコットランドに2015年大会のリベンジを果たし、代表史上初の決勝トーナメント進出を決めるとともに、前回大会でみせた勇気と、熱狂と、奇跡を見せてくれることを期待しています。

ラグビーワールドカップ2019TM 日本大会のプール組分け

プールAプールBプールCプールD
アイルランド
(前回2015年大会の成績:ベスト8)
ニュージーランド
(前回2015年大会の成績:優勝)
イングランド
(前回2015年大会の成績:プール戦)
オーストラリア
(前回2015年大会の成績:準優勝)
スコットランド
(前回2015年大会の成績:ベスト8)
南アフリカ
(前回2015年大会の成績:3位)
フランス
(前回2015年大会の成績:ベスト8)
ウェールズ
(前回2015年大会の成績:ベスト8)
日本
(前回2015年大会の成績:プール戦)
イタリア
(前回2015年大会の成績:プール戦)
アルゼンチン
(前回2015年大会の成績:4位)
ジョージア
(前回2015年大会の成績:プール戦)
ヨーロッパ地区1位
未定
アフリカ地区1位
未定
アメリカ地区1位
米国
オセアニア地区1位
フィジー
ヨーロッパ・オセアニア
プレーオフ
敗者復活予選
優勝チーム
オセアニア地区2位
トンガ
アメリカ地区2位
未定

全世界が注目するRWC日本大会決勝戦のちょうど2年前となった11月2日、全48試合の対戦カードごとの試合会場と日程が発表され、エコパスタジアムでは予選プール4試合が行われることとなりました。どのカードをとっても、非常に見応えのあるカードがエコパスタジアムにやってきます。

エコパスタジアムでの開幕戦は、日本対アイルランドとなりました。日本代表にとっては、奇しくも6月のテストマッチと同じ相手、同じ会場でのリベンジマッチとなりました。残る3試合にも、世界ランキング3位のオーストラリア、同5位の南アフリカ、同6位のスコットランドと優勝候補がずらりと並んでいます。国の威信をかけた本気の戦い、世界最高峰の熱戦がエコパスタジアムで繰り広げられます。

2人の男性が握手をする様子をたくさんの取材陣が撮影する様子
県庁でのパブリックビューイングの様子1

大型の映像装置の前にたくさんの人が集まっている。画面に近い方は椅子に座って、後ろの方は立ち姿勢で試合を見届ける様子
県庁でのパブリックビューイングの様子2

 

ラグビーワールドカップ2019TM 日本大会エコパスタジアムでの試合日程

9月28日(土曜日)午後4時15分 キックオフプール A日本 対 アイルランド
10月4日(金曜日)午後6時45分 キックオフプール B南アフリカ 対 イタリア
10月9日(水曜日)午後4時15分 キックオフプール Aスコットランド 対 ヨーロッパ1位
10月11日(金曜日)午後7時15分 キックオフプール Dオーストラリア 対 ジョージア

冒頭にも書きましたが、ラグビーワールドカップ2019TM日本大会は、日本で、アジアで、初めてのラグビーワールドカップの開催となります。4年に一度じゃありません。一生に一度の経験です。その熱狂と興奮をスタジアムで感じ、特に子どもたちにとって「一生心に刻まれる」ような大会になることを夢見て、2年後の大会を心待ちにしています。

皆さん、2019年、スタジアムでお会いしましょう。

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