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令和5年11月定例会行政報告

2024年2月19日更新

市議会11月定例会の開会に際し、行政報告を申し上げます。

家代の里地内市有地売却に係る損害賠償請求訴訟の判決後の対応について

 はじめに、「家代の里地内市有地売却に係る損害賠償請求訴訟の判決後の対応」につい
て、申し上げます。
 10月4日に、ご迷惑をお掛けした不動産業者、有限会社サンケイ開発に対して、私自
身が訪問して、直接謝罪をおこないました。
 判決で確定した損害賠償金及び遅延損害金等につきましては、緑地の売り払い代金
1,001万8,080円を含めた、合計4,593万7,701円の支払いを全て済ま
せております。
 職員への求償につきましては、弁護士3名による「掛川市職員賠償責任等審査委員会」
を設置し、退職者を含めた職員への求償について検討していただいております。先週6日
に第1回委員会が開催されており、年度内には委員会での審査結果の答申を受ける予定と
なっております。
 なお、今回の事案をうけ、令和2年8月に策定した「不適切事務再発防止のためのアク
ションプラン」の検証をおこない、職員に対して改めて周知徹底を図ると共に、二度とこ
のような不適切な事務処理を起こさないよう、全職員一丸となって市民の皆様に信頼され
る市政運営に努めてまいります。

吉岡大塚古墳整備事業の竣工式について

 次に、「吉岡大塚古墳整備事業の竣工式」について、申し上げます。
 吉岡大塚古墳は、前方後円墳の形が良好に残り、県道掛川・山梨線に接する古墳群のラ
ンドマークとして平成29年から整備に着手し、今月4日に竣工式を行いました。
 古墳整備では、県道から見える古墳の南側の一部分に、葺石(ふきいし)や埴輪を設置
した古墳築造時の姿を復元し、それ以外の部分は形のみを復元、そして古墳の北側部分は、
保護のための盛土、植栽を行い、現在の形状のまま保存しております。古墳の北側と南側
を比較して見学することで、時間の経過を感じることができるようになっております。
 今後は、歴史を学ぶ学習の場や新たな観光施設として、多くの方に訪れていただきたい
と考えております。

掛川城開門30周年記念事業実行委員会について

 次に、「掛川城開門30周年記念事業実行委員会」について、申し上げます。
 掛川城天守閣は、令和6年4月に開門30周年を迎えるため、記念事業を実施いたします。
これまで天守閣が私たちにもたらした「恵み」に改めて感謝するとともに、この先の新た
なまちづくりや歴史づくりの発展を誓うためのものといたします。
 実行委員につきましては、市内外の関係者や市民代表の方々をはじめ、静岡大学名誉教
授の小和田先生や広島大学名誉教授の三浦先生には顧問をお願いしております。
 第1回実行委員会では、事業のあり方や方向性、テーマ等についてご協議をいただき、
第2回実行委員会では、春にキックオフイベント、秋頃にメインイベントを開催する方針
を説明したのち、委員の皆さまからイベントの実施方法や新たなご提案などをいただきま
した。実施場所については、掛川城周辺エリアを想定しており、賑わい・活気が溢れるよ
うな記念事業にしたいと考えております。具体的な事業案については、講演会・パネルデ
ィスカッションや高校生などによる吹奏楽の演奏、武者行列・着物パレードなどを検討し
てまいります。
 明日16日に第3回実行委員会を予定しており、令和6年1月下旬までに実施計画をと
りまとめてまいります。

おむつリサイクル・ごみ減量推進会議の進捗状況などについて

 次に、「おむつリサイクル・ごみ減量推進会議の進捗状況」と「粗大ごみのリサイクル」
について、申し上げます。
 環境の持続性と豊かな暮らしの同時実現を目指し、ごみを燃やさずに資源化する仕組み
を検討するため、4月に「おむつリサイクル・ごみ減量推進会議」を設置し、これまで先
進地視察を含めて4回の会議を開催いたしました。
 10月12日に開催した第4回会議では、「使用済み紙おむつ」、「製品プラスチック」、
「生ごみ」、「剪定枝・落ち葉」の資源化の方法について協議し、委員やアドバイザーか
らは、処理方法の更なる検討やコスト、資源の活用方法などについて様々なご意見をいた
だきました。
 今後は、年度内にまとめられる提言書の内容を踏まえ、ごみの資源化に向けた取り組み
を進めてまいります。
 また、掛川市・菊川市衛生施設組合では、10月20日から「メルカリ」を活用した粗
大ごみ等のリユース販売を開始いたしました。販売開始から11月13日までの25日間
で、出品した74品の内、55品、56,300円が販売され、組合公式アカウントの訪
問者数は2,800人を超えるなど、メルカリの知名度の高さを実感しております。
 この取り組みは、市民のリユース意識の向上に加え、ごみ処理費用の削減にもつながる
ものでありますので、今後も定期的な出品を続けるとともに、ホームページ等を活用した
情報発信を行うことで、利用者の拡大に努めてまいります。

お茶振興に関する事業について

 次に、お茶振興に関する事業について、申し上げます。
 まず、世界農業遺産についてですが、掛川市で伝統的に実践されている「茶草場農法」
が世界農業遺産に認定されてから10周年を迎えたことを記念して、10月20日に掛川
グランドホテルにおいて記念式典が開催されました。
 茶草場農法を維持継承し、発展させるためには、農業遺産の価値を消費者の皆様に理解
していただき、選択されるための取り組みが重要となります。茶草場農法により生産され
たお茶を購入することは、環境保全、生物多様性、そしてSDGsへ繋がっていくことを
知っていただくために、さらに情報発信を強化し、実践者の皆様に利益が還元できるよう
努めてまいります。
 次に、全国茶品評会「深蒸し煎茶の部」産地賞受賞について、申し上げます。
 このたび、福岡県八女市で開催された第77回全国茶品評会「深蒸し煎茶の部」におい
て、山東茶業組合が最高位である農林水産大臣賞を2年連続で受賞し、また、上位10位
以内に市内生産者が5点を占めるという快挙が達成されました。
 そのおかげをもちまして、掛川市が4年連続、通算25回目の産地賞を受賞し、10月
28日に開催された、全国お茶まつり福岡大会式典に出席させていただき、褒賞(ほうし
ょう)を賜りました。
 良質茶生産に取組んでいただいている茶生産者の皆様をはじめ、関係各位のご努力に深
く敬意を表するとともに、心よりお喜び申し上げます。
 「掛川茶未来創造プロジェクト」においても、掛川茶のブランド力の根幹となる品質の
向上と技術の継承を施策に掲げており、今後も引き続き品評会出品への支援を実施してま
いります。

お茶のまちづくり拠点整備事業について

 次に、「お茶のまちづくり拠点整備事業」について、申しあげます。
 お茶のまち掛川の認知度向上、掛川茶ファンをさらに獲得するため、掛川市の玄関口で
ある掛川駅北口で、茶の提供及び販売を行う事業者を公募し、「きみくら株式会社」に決
定いたしました。
 現在、店舗設計が行われており、年明け1月より工事着手、3月のオープンを予定して
おります。
 オープン後には、店舗を拠点とした掛川茶のPR活動を出店事業者と連携して推進し、
掛川茶の消費拡大と、駅周辺の賑わい創出に繋げてまいります。

掛川市地域公共交通計画の策定について

 次に、「掛川市地域公共交通計画の策定」について、申し上げます。
 市民の移動手段を維持・確保し、公共交通を持続可能なものとしていくため、「掛川市
地域公共交通計画(案)」を取りまとめました。
 本計画は、市民の移動ニーズに対応し、地域の実情に合わせた効果的、効率的な交通体
系を構築するため、3つの基本方針、5つの計画目標を設定し、目標を達成するための
12の事業に取り組んでいく内容となっております。
 現在、ホームページや市役所、図書館等でパブリックコメントを行っており、来年1月
の地域公共交通会議で最終計画案を協議し、3月に策定を予定しております。

大坂・土方工業用地整備事業西工区の南側区画の売却について

 次に、「大坂・土方工業用地整備事業西工区の南側区画の売却」について、申し上げます。
 大坂土方工業用地西工区は、地域住民の多大なご協力や、工事関係者の努力によって昨
年7月に造成工事が完了いたしました。
 北側区画は興国インテック株式会社が操業を開始しており、南側区画については企業誘
致に努めていたところですが、このたび、10月23日に多摩化学工業株式会社と不動産
売買仮契約を締結いたしました。
 同社は平成29年に上土方工業団地で掛川工場の操業を開始している企業であり、今回
は事業拡張のために南側区画を取得していただきました。半導体や液晶用材料となる超高
純度薬品などの製造販売を手掛けている将来性が高い企業であり、地域経済を力強く牽引
するとともに、地域の雇用維持に貢献していただけるものと期待しております。

掛川市森の都ならここの里について

 次に、「掛川市森の都ならここの里」について申し上げます。
 近年の、大きな社会変化に臨機応変に対応し、中山間地域の振興にこれまで以上に寄与
する施設とするため、公募型プロポーザルにより「東海ガス株式会社」を譲渡先候補者と
して選定いたしました。
 提案内容には、原泉地区の避難所機能を強化するため、LPガス発電機を設置すること
や、地域課題である周辺の空き家をリノベーションしてサテライトコテージとすること、
また、風呂・トイレ・空調付のコテージ3棟を建設することなどが盛り込まれ、今後10
年間で90,200千円の投資計画が示されております。
 引き続き、令和6年4月1日の引き渡しに向けて手続きを進めるとともに、原泉地区と
譲渡先候補者が連携できるよう調整を進めてまいります。

和栗プロジェクトについて

 次に、「和栗プロジェクト」について、申し上げます。
 令和4年から始まった遠州・和栗プロジェクトは、多くの参画企業により活動の幅を広
げております。静岡県内有数の栗産地であった掛川市における栗の生産量は、平成16年
の約34トンをピークに、令和3年は約7トンと1/5まで減少しております。このよう
な中、高い生産性と収益性を実現し、掛川栗をはじめとした遠州産の栗の素晴らしさを国
内外に広めていくこの取り組みに、掛川市も参画してまいります。
 今月13日には、上垂木の早川農園において、参画企業のトップが集まり、プロジェク
トの未来に願いを込め、植樹祭が行われました。
 また、来年2月には掛川グランドホテルにおいて、遠州地域8市1町の首長にも参加を
呼びかけている「栗フェス」と銘打ったフォーラムが開催されます。
 掛川市としても、和栗の産地復活のために、このプロジェクトに協力してまいります。

掛川市人材育成事業「かけがわまちづくりラボ」について

 最後に、「掛川市人材育成事業 かけがわまちづくりラボ」について、申し上げます。
 今月17日より来年2月11日にかけて、全5回の日程で高校生、大学生、専門学生な
ど若い世代をターゲットとした人材育成講座を開催いたします。まちづくりをテーマに参
加者の「やりたい」「やってみたい」をカタチにし、第一歩を踏み出してもらうための講
座となっております。参加者には、掛川のまちの魅力を知り、掛川のまちをより好きにな
ってもらい、自己発見による自分の長所、強みを活かした企画づくりなどのノウハウを学
んでいただきたいと考えております。
 今後も、若い世代もまちづくりに積極的にチャレンジできるような環境づくりに努めて
まいります。

以上、行政報告とさせていただきます。

令和5年11月15日

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