救急車の適正利用にご協力をお願いします!
現在、全国的に救急出動件数が増加しています。掛川市消防本部についても、増加傾向が続くことが予想されます。通常、119番通報で救急要請を受けると、現場から一番近い救急車が出場しますが、近くの救急車が出場しているときは、次に近い救急車が出場します。
したがって、救急出動が増えるということは、遠方からの救急出動も増え、119番通報から現場に到着する時間がかかり、緊急を要する方への対応が遅れるおそれがあるということです。
そこで、皆さまに掛川市消防本部の救急搬送の現状を知っていただき、今後どのように救急車を利用したらよいかを紹介したいと思います。
1 掛川市における救急出動の現状
掛川市の救急出動件数については、令和5年は過去最多の4744件となりました。3年前と比較すると約1100件増加し、今後も増加すると見られています。
これに伴い、救急要請から現場に到着する時間も延びております。
令和5年の救急出動件数は過去最多の4744件で、救急搬送人員は4090人です。
また、傷病程度別搬送者数は軽症が2264人(55%)中等症が1623人(約40%)重症以上が203人(約5%)となっています。
例年、病院等の医療機関へ搬送した方の約半数が軽症者です。更に、救急搬送者数の増加と共に軽症者の割合も増加しています。
2 救急車を適正に利用するために
次のような症状がみられたら(成人の場合)、ためらわず119番通報しましょう。重大な病気やけがの可能性があります。
[頭]
○突然の激しい頭痛
○突然の高熱
○支えなしで立てないくらい急にふらつく
[顔]
○顔半分が動きにくい、あるいはしびれる
○ニッコリ笑うと口や顔の片方がゆるむ
○ろれつがまわりにくい、うまくしゃべれない
○視野がかける
○物が2重に見える
○顔色が明らかに悪い
[胸や背中]
○突然の激しい激痛
○急な息切れ、呼吸困難
○胸の中央が締め付けられるような痛み、または圧迫されるような痛み
○痛む場所が移動をする
[腹]
○突然の激しい腹痛
○持続する激しい腹痛
○吐血や下血がある
[手足]
○突然のしびれ
○突然、片方の腕や足に力がはいらなくなる
また、それ以外でも緊急性があると思った場合や不安を感じた場合は迷わず119番通報してください。
3 救急車が到着しても
状態を確認し搬送しないこともあることにご理解をお願いします
現場で、明らかに軽症と判断された場合、家族の車やタクシーなどで病院へ向かうようお願いすることがあります。軽症の方の搬送で命にかかわる病気やけがの方への対応が遅れてしまい、救える命が救えなくなるおそれがあるためです。
救急車が到着しても搬送しない場合があるということをご理解いただき、緊急に搬送する必要のある方の元へいち早く救急車が到着できるように皆さまのご協力をお願します。
次のような場合、自己受診をお願いすることがあります
例1:包丁で指を切り出血、焦って救急車を要請。救急隊が到着し観察すると会話は可能、指の出血は少量、血圧や脈拍も正常値範囲内、家族が運転可能。
例2:夜間に、同居の家族に感冒症状があり、やっている病院がわからない。お酒を飲んでいるため自車で病院へ行けない。
例3:今日、入院する予定だから救急車を呼ぼう。
4 市民の皆さまへお願い
救急車は限られた医療資源です。真に必要な方に救急車を利用していただけるよう、市民の皆さまには救急車の適正利用にご理解、ご協力いただきますようよろしくお願いします。