竹すのこを設置する沖之須区の役員ら
粗朶(そだ)を風の吹く方向に向け設置する浜区住民ら
大東・大須賀海岸沿いの12の自治区で組織する「掛川市海岸防災林保護組合」(北川文男組合長)が11月27日、遠州灘海岸の砂浜保全を目的に堆砂垣(たいさがき)の設置作業を行いました。
堆砂垣は、砂浜に竹のすのこなどで垣根をつくり、海風で飛ばされた砂が積もるように促すことで、砂丘を保とうというもの。また、強風で飛ばされた砂で竹垣が倒れないよう、粗朶(そだ)と呼ばれる葉っぱ付きの枝を手前に置くことで、砂を積もりやすくさせます。
今年は海岸線1,600メートルを12区間に分けて実施。この日は、各区住民が早朝から担当エリアに集まり作業を行いました。前日までに打ち込んだ高さ1メートルの竹の支柱へ、竹のすのこを横竹と針金でていねいに固定したほか、各区で用意したウバメガシやユズリハなどの粗朶を、海風が吹いてくる方向に向けて敷き詰めていきました。
サンサンファーム南側付近で実施した浜区では約100人が参集。組ごとに担当エリアを設けて作業に汗を流しました。前日に振った雨で砂が締め固まり、すのこを埋め込む作業に手間取るなどしましたが、2時間ほどの作業で約200メートルの堆砂垣を完成させました。作業に参加した住民は「年々海岸がなくなっていく。少しでも残す取り組みをしていかないと」と話していました。
2016年11月27日