総合トップ広報かけがわ2016年12月16日 栄中生が「日坂馬子唄」守る 地元唯一の歌い手が指導
総合トップ2016年12月16日 栄中生が「日坂馬子唄」守る 地元唯一の歌い手が指導

2016年12月16日 栄中生が「日坂馬子唄」守る 地元唯一の歌い手が指導

2016年12月16日更新

こぶしや歌い方のコツを指導する鈴木さんと生徒
生徒にこぶしや歌い方のコツを指導する鈴木さん(中央)

鈴木さんを囲んで一緒に歌う生徒たち
鈴木さんと一緒に歌い旋律を学ぶ生徒たち

栄川中学校1年生が12月16日、同校音楽室で日坂地区に残る民謡「日坂馬子唄」を学びました。
この授業は、音楽の時間を通じて郷土に伝わる伝統文化を伝承しようというもの。学園の地域コーディネーター田中由紀江さんが、地元で唯一の歌い手である鈴木克美さんを学校につなぎ実現しました。2日に行われた前回授業では、歌の特徴や歌詞を教わったあと、旋律を覚える練習を重ねました。2回目となるこの日は、全員が鈴木さんの歌い方を体得することを目標に取り組みました。
まずは3から4人のグループを作り、どうやったら同じように歌うことができるのか作戦会議。実際に歌ってみたり、歌詞の意味を考えたりして練習していると、鈴木さんから「こぶしの時はわざと切るように歌う」「情景を思い浮かべて感情を込める」など具体的なアドバイスが送られました。最後は、鈴木さんが峠を越える馬のひづめをイメージしやすいようにと用意した鈴の音色に合わせ、生徒たちはこぶしを効かせて歌い上げました。
2回の授業を終え、大塚智裕(ちひろ)さんが「地元にすばらしい歌があることを知らなかった。これからは栄川中生徒がずっと歌い継いでいきます」と力強くお礼の言葉を述べました。栄川中では、来年の新入生たちに現1年生が歌を教え、学校祭で地域住民へ披露する予定です。鈴木さんは「こぶしの効いた歌は、一度聞けばメロディが頭に残る。大人になっても歌ってほしい」と終始笑顔を見せていました。
日坂馬子唄は、東海道三大峠のうちの1つ「日坂峠」に伝わる民謡。昭和44年1月に発足した「日坂郷土芸能保存会」は高齢化により5年ほど前に解散。今は鈴木さんが日坂宿「川坂屋ボランティアの会」会員として観光客相手に披露したり、毎年春に開催される日坂駕籠(かご)駅伝で披露したりしています。

2016年12月16日

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