実証運行出発前にテープカットをする関係者
市は4月6日、大須賀区域とJR掛川駅南口を結ぶ新規バス路線「掛川大須賀線」の実証運行を開始しました。
利用対象者は、高校への通学利用者に限定。期間は来年3月末までで、1年を通じて利用者の動向、今後の継続運行の可能性や既存バス路線への影響などを検証していきます。
運行は平日のみで、朝は大須賀発、掛川発ともに2便ずつ。夕方は掛川発4便、大須賀発3便を走らせます。料金は往路ともに600円で、回数券や定期券も用意。市から委託を受けた市内のバス会社が運営します。
平成17年の市町合併後、大須賀区域と中心部を結ぶバスはあったものの、大東区域を大きく回ることで通常の倍の1時間を要することなどから、平成23年3月に廃止。以降、公共交通機関で掛川駅に行くためには、JR袋井駅に出てから東海道線に乗り継ぐか、大東区域を走る路線バスを利用するかに限られていました。
多くの高校生保護者からは、経済的な負担や時間短縮のため、掛川駅への直通バスを望む声が市に寄せられていました。平成27年6月に西大谷から入山瀬へ抜ける道路が整備されましたが、その前年度から地元議員や区長、中高生保護者代表らが検討委員会を立ち上げ。開設に向けて市と協議を重ねるなどし、まずは高校生の通学の公平性・利便性を確保しました。
運行初日の同日、大須賀支所で開始式が開かれ、自治会役員や市議、高校生ら約50人が出席。テープカットで運行を祝いました。
松井市長は「今回の取り組みから、利用者や地元の意見、正確な需要を把握し、今後の公共交通体系の確立を図っていきたい」とあいさつしました。
2016年4月6日