総合トップ広報かけがわ2016年9月4日 南海トラフ巨大地震を想定 県・掛川市総合防災訓練
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2016年9月4日 南海トラフ巨大地震を想定 県・掛川市総合防災訓練

2016年9月4日更新

真ん中の負傷者を3人の消防隊員が囲んで倒壊家屋から負傷者を救出する様子
倒壊家屋から負傷者を救出する訓練を披露した掛川市消防隊員

年配女性に三角巾法を熱心に指導する中学生とまわりでその様子を見ている他の参加者
参加者へ三角巾法を熱心に指導する中学生(右上)

南海トラフ巨大地震の発生と、それに伴う津波の来襲を想定した静岡県・掛川市総合防災訓練が9月4日、掛川市内を中心に行われ、住民ら約40,000人が参加しました。
掛川市が主会場となるのは18年ぶり2度目。県の第4次地震被害想定では、巨大地震が発生した場合、市内で約800人の死者が見込まれていることから、訓練のテーマを「自助・共助、地域で高める掛川の防災力、死亡者ゼロのまちづくり」に定め、準備を進めてきました。
今回は、広い範囲で震度7の揺れを観測。沿岸には大津波が来襲、市内各所で発生する土砂災害、家屋の倒壊、大規模火災を想定。防災関係機関による広域的な救援体制の確認と、自主防災会との連携による実践的な訓練に重点を置き、市内15会場でさまざまな訓練を実施しました。
また、今年4月に発生した熊本地震では、広域避難所の運営に自治体職員が拘束され、本来行政が行うべき災害支援に支障が出るなどした教訓から、広域避難所運営や自主防災会の役割を確認し、自助・共助の重要性を再認識するため、市内全42か所の広域避難所でも訓練が同時に行われました。
大須賀中学校では、中学生を中心とした広域避難所の運営や倒壊家屋からの住民救出、横須賀地区の町並みを想定した大規模火災延焼阻止など、さまざまな災害状況をイメージしながら訓練が行われました。生徒たちは、初めての避難所運営に戸惑いながらも、地元消防団や市職員から、消防器材の使い方や避難者の受付方法などを必死に学ぶなどし、防災意識と技術を高めました。
今回の訓練には、自主防災会、消防団、消防、警察、自衛隊、在日米軍、行政、電気や鉄道などのライフライン関係者、ボランティア団体、建設業組合、企業など多岐に渡る団体が参加。倒壊家屋や土砂埋没車両からの負傷者救出、希望の丘への2次救護所や初動時救護所の開設・運営、航空機を活用した物資の輸送や住民救出、ドローンの空撮映像による現状把握、災害救助犬による負傷者捜索など、関係機関の連携確認や課題抽出に汗を流しました。
訓練を終えた川勝平太県知事は「掛川は海・街・山全ての災害が想定され、今後の訓練のモデルとなる。熊本地震では避難所運営の人手不足が課題となった。自助に公助を入れ込む時代になっている」と力強く訴えました。松井市長は「訓練を重ねることで、頭でも体でもしっかり覚え、いざというときに動くことができる。今回の訓練をしっかり検証し、次ぎに生かしてほしい」と力を込めました。

2016年9月4日

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