岡本さん(右)の話を熱心に聞く参加者ら
江戸時代から続く旧家で、油商や葛布(くずふ)の問屋業を経て掛川藩御用達の筆頭となった「松ヶ岡」(旧山﨑家)。明治時代には、初代掛川町長として私財を投じて町の発展に尽力した同家の歴史を広く知ってもらおうと、「松ヶ岡を愛する会」(小澤吉造代表)や市教委などが3月18日、同所で講座を開きました。
この日、参加したのは市内を中心に集まった約70人。元掛川市史編纂(さん)委員の岡本春一さんを講師に招き、「掛川藩三大文化の誕生と松ヶ岡」と題して講演しました。
岡本さんは、松ヶ岡の礎を築いた初代・才兵衛が旧伊達方村から掛川城下の西町へ移ってきた歴史や、四代目万右衛門(晨園)が掛川藩や横須賀藩、浜松藩など、さまざまな藩の財政支援をしていたことなどを紹介。また、山﨑家では分家は多くても3軒まで、家の間口は広くても4間半までとし本家よりも大きくしないなどの家訓について説明しました。参加者らは、講師の話にメモを取るなどして、真剣に聞き入っていました。
本講座は全6回。今後も、掛川にあったといわれる偕楽園の記述や明治天皇の行幸、山﨑家が創設した掛川銀行など、さまざまな講師が松ヶ岡の魅力を紹介する予定です。
2017年3月18日