松井市長に自費出版の報告をする横山さん
昭和31年から56年間、松ヶ岡の管理を任されていた十王の横山茂さん(92歳)が8月29日、冊子「松ヶ岡山﨑家の今昔」を自費で出版したことを松井市長に報告しました。
松ヶ岡は、江戸時代から続く旧家で、掛川藩御用達の筆頭とされていた山﨑家が遺した敷地と建物の総称のこと。明治期には、明治天皇の行在所(宿泊所)として住宅を提供するなど、歴史や文化的に貴重であることから、市は平成24年12月に敷地をはじめ建築物すべてを購入。平成28年2月には敷地全体を指定文化財に指定しました。
冊子には、4代目の山﨑万右衛門(号は晨園)が受け継いだ家訓や掛川藩主との関わりなどを中心に、紹介されています。
一部、図書館や各小中学校などの公共施設に寄贈するほか、本の売り上げは市民グループ「松ケ岡を愛する会」に寄付する予定です。
編集作業を振り返りながら横山さんは「当時の文章を読み解くのに大変だった。漢文などは6年から7年を要した」などと話し、「松ヶ岡保存のために、少しでも役に立ち貢献できたらうれしい」と冊子の完成報告をしました。
松井市長は、「現在、松ヶ岡の修復に向けた取り組みを進めているので、大変ありがたい。この資料を参考にさせていただき、将来にわたって守り継承していきたい」と感謝のことばを述べました。
冊子は、1,000円(税込)。購入希望の方は、横山茂さん(0537-24-6858)へ電話して購入。発行部数は400部。
2018年8月29日