救急車のサイレンについて――迅速な救命のためにご理解とご協力を
救急車が緊急で運行する際のサイレンの使用については、道路交通法施行令第14条で定められています。サイレンを鳴らすことで、目的地や病院に向かう際に、他の車両の方々に道を譲っていただき、到着までの時間を短縮することが可能になります。また、歩行者の皆さまにも「救急車が通りますのでご注意ください」とお知らせし、安全を確保する目的もあります。
何よりも、救急車が早く病院に到着することで、傷病者の命を守るための治療をより迅速に受けられるようになり、救命率の向上につながります。サイレンの音が周囲にご迷惑をおかけしてしまうことや、プライバシーへのご心配など、不安に感じられるお気持ちも理解しておりますが、より早く、より安全に病院へ搬送するため、ご理解とご協力をお願いいたします。
搬送病院について――最適な医療提供のためにご理解とご協力を
救急隊は、傷病者の症状や血圧、脈拍などを確認するとともに、現在の病歴や服用中のお薬、過去の病歴、かかりつけの病院についてお伺いします。
これらの情報をもとに、傷病者の重症度や緊急度、必要な専門医の有無などを考慮し、現在の症状に最も適した病院を選びます。
病院を選んだ後は、その病院の医師に連絡を取り、傷病者の状態を詳しくお伝えし、スムーズに受け入れができるよう準備を進めます。
なお、病院の混雑状況などによっては、ご希望の病院にお連れできない場合もございます。また、病院から別の病院への転院搬送の場合は、搬送先の病院は医師が決定いたします。
病院の選定は、傷病者が最適な医療を受けられるようにするための大切な手順です。ご理解とご協力をお願いいたします。