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第382回 火災から命を守るために

2012年8月24日更新

掛川市予防課長 太田 幹雄

住宅用火災報知器とは、煙を感知して警報音で火災を知らせてくれる物で、火災から逃げ遅れによる死傷者を減らす目的で、火災予防条例により設置が義務づけになりました。
近年の住宅火災による死者は放火自殺者を除き、逃げ遅れが全体の約6割を占め、年齢別では65歳以上の高齢者が約6割強で、年々増加しております。
また、火災件数は起きて活動している時間帯の方が多いのですが、死者の発生するのは就寝時間帯が多い事から、寝室の天井に感知器を設置し、2階以上に寝室が有る場合は避難出来るように階段の天井にも設置するように定められました。
しかしながら、アンケート調査では、約3割のお宅に住宅用火災報知器が設置されていないとの結果が出ており、設置率の向上のためPR活動を実施しています。

住宅用火災報知器の広報の様子。煙体験のテントや、顔出しパネルが並ぶ。
ふれ愛・いとくり通りにて広報中

市民の方から「効果が有るのか不明?」との質問が有りました、有効事例を紹介します。

事例1

就寝中に火災報知器が鳴っているのに気付き、居室に行くと観賞魚用ヒーターから出た煙が充満していたので119番通報した。

事例2

台所で、おでんを温めようとガスコンロに点火。その後、鍵を掛けて外で近所の人と話し込んでいた。別の近所の人が火災報知器の警報音に気付き119番通報。家の中は煙が充満していたが鍋の中の具材が焦げていただけで火災にはならなかった。
(注)就寝しない台所には設置義務はありませんが、熱を感知する住宅用火災報知器を付けると安心ですね。

事例3

酒を飲んだ後、ベットでタバコを吸ったが、そのまま寝入ってしまった。
火災報知器の警報音により目覚めたところ寝具が燃えているのを発見した。

この様に、設置した事で火災を早期に発見し、被害を最小限にする事が出来ました。
最後に、住宅用火災報知器の効能についてまとめてみました。

  1. 住警器設置により火災による死者数は3分の1に激減した。(総務省消防庁調べ)
  2. 24時間監視してくれる、留守でも警報を聞いた近所のお宅からの通報により火災にならなかった事例が掛川市でも有ります。(チラシ参照)
  3. 大きな商店や工場に設置している自動火災報知設備と比べ、1個から取付けができてコストパフォーマンスが高い(1個2,000円くらいから有ります)

この様に、手軽に安全・安心が向上する住宅用火災報知器を消防本部では皆さんにお勧めしています。
(消防署では販売はしていません。電器店などで購入してください。)
住宅用火災報知器の取付け場所等の詳細についてはチラシを参照又は、掛川市消防本部予防課にお問い合わせください。
電話:0537-21-6104

チラシの参照

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