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第537回 身近な「協働」

2015年5月1日更新

掛川市企画政策部長 鈴木哲之

私の家から北へ、歩いて3分ほど行ったところに高室神社(たかむろじんじゃ)があります。雑木の茂ったこんもりした砂山の頂上で、そこから遠州灘の海が見えます。
高室神社は、平安末期の長寛年間(1163年から1165年)、村に疫病が流行し多くの村民が病に倒れた時、陸奥国塩竈六所大明神の御写しを当地に奉斎したところ、疫病が止んだため村民一同で創立したと、大須賀町史に記されています。

雑木の茂った砂山の頂上にある高室神社の正面の写真
高室神社正面 南側入口

急な石段に手すりが付き高室神社へ行きやすくなった様子の写真
高室神社 石段には手すりがつきました

 

子どもの頃は、皆で隠れ家を作ったり城取りをしたりと、そこが絶好の遊び場で身近な存在でした。そんな神社の山も、手入れをしなければすぐに草木が鬱蒼として日の光も入らないような状態となってしまいます。
毎年、神社氏子や地区の皆で駄々伸びの竹木や草刈りに励み、日の光の入るきれいな自然公園のようになりました。惜しむらくは桜の木が数本でもあればいいのにと思います。

砂山頂上部、神社東側の生い茂る草木を手入れした後の写真
頂上部 神社の東側

頂上部から南側を見ると桜の木々と家屋が覗いて見れる写真
頂上から南を見ると

 

海岸から約1.5キロメートルの神社の山は地区の避難場所となっており、正面の石段と数年前に設けられた東側からの避難路があります。

神社東側の避難経路入口は舗装され移動しやすい様子の写真
神社東側 避難路入口

山への登り口は草木の生い茂って、木枠で出来た階段がある様子の写真
山への登り口 東側

 

3月には恒例の避難訓練で地域の皆さんがここに登ってきます。皆、海を見て笑いながら「海から家まで近いなあ」「津波がくりゃぁ逃げれんなぁ」と口々に言いますが、悲壮感などはありません。いざとなったら何とかなる、隣近所で助け合っていけるとの安心感も、まだまだ捨てたもんではないと思います。
ここ藤塚区は、80戸弱の民家が集まっている地区で、合併前に法人化し、かっこよく言えば「共同体としてまとまりをもった地縁団体」です。藤塚区は協働の「まちづくり協議会」を立ち上げた大渕地区の一員ですので、これから何かおもしろい企画を考えていくのではないかと思っています。ちょうどこの時に担当部を任されましたので微力ながら私もできる限り参加と協力をしていきたいと思います。

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