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第697回 59才。健康づくりへの目覚め!

2017年11月17日更新

掛川市健康づくり課長 今駒敏雄

多くの方は、自らの健康を意識して生活されていると思います。お恥ずかしいことに私の場合は最近まで「健康づくり」にあまり関心を持たずに生きてきました。
1年前、自分が最も信頼していた1才下の後輩の死に直面したことと、今年4月から健康づくり課に配属されたことなどをきっかけに、遅ればせながら少しばかりの健康意識がめばえてきました。
決して自慢できることではありません。「なんだ今頃」と笑われるかもしれません。しかし、自分では少しだけ満足しています。

コレでタバコやめました!

ニコチネルパッチのステップ1とステップ2のパッケージ

39年前?、煙草を吸い始めてからこれまで、禁煙を考えたことはありませんでした。禁煙しても長くは続かないとあきらめてもいました。
現在の所属は職員の内、多くが保健師です。健康づくり課職員はみんな、他人の健康を考えてくれていて、市民の健康づくりに使命感を持って働いています。
ある日、ある保健師から「これを試して感想を聞かせてください。お願いできるのは、当課では課長しかいません。」と言われつつ、禁煙パッチを手渡されました。
私は、当課では唯一の喫煙者で、禁煙パッチの実験台になれるのは私以外には居ません。実験台になる覚悟を決め、パッチの使用方法の説明を受け、軽い気持ちでみぞおちに1枚貼ることにしました。心の中では、「1日貼って、感想を言ったら剥がして、また一服すればいい・・」安易な考えでの始まりでした。

24時間が経過しました。驚きです、これまでは1時間から2時間、長くても4時間から5時間で確実に煙草に火を点けていたヘビースモーカーが、このパッチのおかげで煙草を吸わない1日を過ごせました。
「自分にも禁煙できるかも知れない。もう一枚ちょうだい。」この調子でパッチの力を借りて7枚10日間、煙草を吸わずに乗り切ることができました。

「第二ステップに入ります」保健師はそう言うと、今度は大きさがこれまでの半分のパッチを7枚手渡してくれました。さらに10日が経ちました。今ではパッチなしでも、煙草に火を点けることは無くなりました。禁煙成功と言うには時期尚早かなとも思いますが、なんとなくこのまま吸わずにいけそうな気もしています。もちろん煙草の誘惑に負けそうにもなりました。そんな時、吸いたい気持と裏腹に、禁煙パッチを手渡してくれた保健師の顔が浮かんくるのです。保健師の笑顔が浮かんできて、煙草を手にすることができなくなってしまいました。強い意志とはちょっと違うと思います。

こうして、私の「決意無き、なんちゃって禁煙」は現在も続いている次第です。
ラグビーワールドカップやオリンピック・パラリンピックの日本開催を控え、世界でも低位と言われている日本の喫煙対策が問題視され、日本人はもちろん海外からの来客などへの受動喫煙対策が言われている中、耳の痛い話であった私にとっては、間に合いそうかなとも思えています。

なお、禁煙を考えている方が居ましたら、ぜひ健康づくり課までお問い合わせください。保健師がやさしく、厳しくお好みに合わせてご指導いたします。もしかしたら、期間中煙草を買うより安価で禁煙に成功するかもしれません。

ウオーキングへのキッカケ

1年半ほど前のことです。事情で、愛用の軽自動車、原付自転車、自転車の順に家族に明け渡すことになりました。結果、私の通勤手段は徒歩意外に無くなりました。以後、ほぼ毎日片道約3キロメートル程の道のりを徒歩で、時には自転車で通勤することになりました。初めのうちは、登り坂が大変で、歩くのがおっくうで、これは大変なことになった、という気持でした。でも続けるしかありませんでした。これも決意は無く、単に通勤手段は徒歩以外に無い、という状況だけでした。

体重は、歩き始める前と比べると、1年半で17キログラムから18キログラム減り、最近では休日でも一気に5キロメートルから6キロメートルは歩かないと落ち着かないほどとなってしまいました。

ところで、現在健康づくり課が中心となって展開している「生涯お達者市民推進プロジェクト」では、健康長寿の三要素のひとつである「運動をしよう」(あとふたつは食生活と社会参加です。)を呼びかけています。スポーツやトレーニングはもちろんですが、家事や歩行など日常の動作を含め、いわゆる「身体活動」を毎日今より10分増やすだけで、健康寿命は延びる効果があると言われています。このため市民の皆さんに、ウオーキングのきっかけづくりとなるようなイベントをいくつか実施しています。

最近は、日照時間が短く定時退庁でも、徒歩通勤者には帰り道は真っ暗になります。健康づくり課では、昼間は仕事で、夜間しかウオーキングができない方のために、「生涯お達者市民推進プロジェクト」事業のひとつとして、茶のみやきんじろうくんのイラスト入り自発光式キーホルダーを無料で配布しています。もちろん私もひとつ常に携行していて、暗い夜道でも安全に徒歩通勤できています。

あなたもこれがあれば、夜間のウオーキングでも安全です。ウオーキングを始めようとお考えの方、健康づくり課までお問い合わせください。

森林ウオーキング、始めてみるか!

私の尊敬する先輩、時の寿の森クラブ松浦成夫理事長から進められて、倉真地区の森林ウオーキングに参加してきました。森林浴とウオーキングを兼ねた健康づくりのためのイベントでした。山道は、時の寿の森クラブのみなさんが、事前に整備してくださり、安全にウオーキングができました。

アスファルトの道の端を歩く人々。いろいろな年齢層の方がのんびりと景色を楽しみながら歩いている。

木々が生い茂る場所で、参加者たちが周りの緑を眺めたり立って休憩している様子。

森林浴とは、一般的には森や林の中で清浄な空気を呼吸し、樹間を吹き抜ける風に当たりながら適宜に運動を交えて心身の休息を図ること。

森の樹木はさわやかな香気を放ちますが、これはテルペン類という炭化水素化合物によるもので、人間の精神神経、特に自律神経に作用して精神の安定と自己催眠にかかりやすい効果をもたらすと言われているそうです。最近は、精神的、肉体的な保健を図る目的で森林を訪れる人も多くなっているようです。森林でのウオーキング、心も身体も健康になれるような気がしませんか?鈍感な私でもゴールした後はとてもさわやかな、おだやかな気分を感じることができました。

普段から農村に住んでいるから大丈夫!という方、車も、人もあまり来ない森林で、鳥のさえずりや小川のせせらぎ、滝の音などをカラダに感じてのウオーキングです。

普段ストレスを溜めている方、森林ウオーキングでスッキリできるかも知れません。ご希望があれば、私もお供いたします。

というわけで、決意のない禁煙、やむを得ない徒歩通勤で、思いがけない健康意識の高まりを感じています。掛川市民が「生涯お達者度県下一位」になり、掛川市の健康日本一の実現に向けて、健康づくりを始めてみてはいかがでしょう?健康づくりは思いがけないきっかけからも始まります。

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