こんなことがあなたの身近にはありませんか?
- 隣家との境に塀を建てたいが、境界がわからない。
- 土地を買ったら面積が違っていた。
- おじいさんが持っている土地があるので、現地に行ってみたがどこかわからなかった。
- 地すべりや洪水、地震などの災害により自分の土地の位置がわからなくなった。
現在、皆さんが所有している土地の位置を示す資料として「公図」を利用されていると思いますが、これは、一般的に明治のはじめに作られたものが原型であり、現在に比べて測量精度が劣っていることや課税のための資料として作成されたことにより、現況と図面が大きく食い違うことがあります。
このため上で挙げた例のようなことが起こる場合があります。
地籍調査事業は、こういった問題を解決するために実施しています。
地籍調査事業とは
地籍調査では、こうした問題を解決するために土地の境界を所有者等の立ち会いの上で確認し、現在の測量基準で現地と合った正確な地図(地籍図)と地籍簿を作り、登記所(法務局)に保管されている公図を正しい「地図」に訂正し、登記の内容が訂正されることで、皆さんの土地の正しい位置と形、地番、面積等を明らかにする事業です。
地籍調査に関する用語
「地籍」とは
人に戸籍があるように、土地についても所在(大字、小字)、地番、地目、地積、所有者等の記があります。これらを総称して地籍といいます。
「公図」と「地図」の違い
- 「地図」とは、各土地の区画を明確にしたもので、土地の境界を測量の基準に従って測量してあるため、測量された精度の中で境界が復元が可能です。
- 「公図」とは、測量の基準に従って作成されていない各土地の配置やおおよその形状を表示した図面です。このため、現地への境界復元の能力がありません。
公図の閲覧について
「地図」及び「公図」については、掛川市役所でも「公図の閲覧」として写しを取得することができます。
市で取得できる公図の写しは、その年の1月1日、又は7月1日時点のものとなります。なお、登記簿謄本(土地台帳)については法務局へおたずねください。
- 公図の写し 1枚につき300円
調査を行うメリット
- 土地の境界がはっきりすることで、境界に関するトラブルを未然に防ぐことができます。
- 地籍調査事業として土地を測量し、地目及び地積の訂正を行うとともに、地権者同意の上で分筆、合筆等の処理を行うため、土地の利用状況にあった地図が作成されます。
- 現況の面積や形状にあった地図ができ、個人の資産が正確に登記に反映されます。
- 調査後の土地利用の変更等について、事務手続きの簡素化や費用の節約ができます。
- 地震や洪水などの災害があっても境界の位置を確認でき、迅速な復興作業が行えます。
- 土地の境界がはっきりすることで、道路や水路の整備がしやすくなります。
地籍調査の手順
- 地籍調査について地権者へ説明会を実施します。
- 土地の一筆ごとに、関係者の立会いのもとで境界を確認し、所有者、地番、地目等を調査します。
- 調査で確認された境界は現在の最先端の測量技術で測量して、正確な地図が作られます。
- 調査の内容と測量の結果を関係者に確認をしていただきます。
- 調査の成果について県と国が審査し、問題がなければ成果が認証されます。
- 認証された成果が登記所に送られ、登記簿の内容が改められるとともに、作成された地図が備え付けられます。