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令和2年11月定例会行政報告

2020年11月18日更新

定例会の開会に際し、行政報告を申し上げます。

第2次総合計画の改定について

 はじめに、第2次総合計画の改定について、申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大し、社会環境や経済状況、そして人々の生活や価値観にまで大きな影響を与える中、掛川市においても、ポストコロナ時代に向けたまちづくりを検討する必要があると考え、総合計画の改定を進めています。
 10月1日には、企画政策課内に「新型コロナワクチン接触対策室」を設置し、体制を整えるとともに、既に2回の「庁内策定委員会」を開き、改定の方向性などを検討しています。
また、11月9日には、第1回総合計画審議会を開催し、多方面の有識者から、専門的なご意見を伺いました。
 デジタル化の進展や東京一極集中から地方分散の流れが進む中で、掛川市としても、それらに対応したまちづくりを着実に進めていく必要があります。今後、多くのご意見を伺い、ポストコロナ時代に向けて、年度内を目途に基本構想の改定を行ってまいります。

令和3年度の当初予算編成方針について

 次に、令和3年度の当初予算編成方針について、申し上げます。
 令和3年度の当初予算編成については、新型コロナの影響を受けた企業の減収を中心として市税や各種交付金の減収が大きく見込まれています。さらに、長期戦の様相を呈してきたコロナ対策の財源として、これまで積極的に財政調整基金を活用してきたことで、その基金残高が減少するなど、非常に厳しい財源不足が予想されます。
 そのような中にあっても、今回のコロナショックを時代の変革に対応したより良いまちづくりの機会として捉え、行政経営方針に即した事業のほか、新しい生活様式の実践促進、複合災害を前提とした災害対策、地域経済の再起対策、行政や教育のデジタル化など、市民の安全・安心に寄与するポストコロナ対応事業に、予算を重点配分してまいります。
 その際、これらの対策に必要な財源と健全な財政運営を確保するため、掛川市の事業全般を見渡し、事業計画や実施手法などをしっかり評価、検証し、必要に応じて思い切った見直しを行ってまいります。

プレミアム付商品券「掛川ささえあい応援券」について

 次に、プレミアム付商品券「掛川ささえあい応援券」について、申し上げます。
 新型コロナウイルスの影響を受けている市内消費の喚起と市民の暮らしの支援を目的として、準備を進めてきましたプレミアム付商品券「掛川ささえあい応援券」の販売が始まり、多くの方に購入いただいております。
 12月からの利用については、市内の小売店や飲食店等の取扱店舗で利用ができ、これまでに800店舗を超える事業所に登録をいただいております。
 今後も特設ホームページやSNS等で周知を行うとともに、専用のコールセンターを設置しておりますので、市民や事業所の皆様からの問い合わせに適切に対応するなど、事業の円滑な実施に向け、引き続き取り組んでまいります。

地方分散の流れに対応した移住定住施策について

 次に、地方分散の流れに対応した移住定住施策について、申し上げます。
 これまで、移住定住施策については、市や県の相談窓口や、県内外で開催される移住フェア等に参加し推進してきており、昨年度からは、東京へ職員が出向き、移住希望者に直接、掛川の情報を紹介する「掛川DAY」を開催し、半年あまりで掛川に移住される事例も出ています。今年度は、「オンライン移住相談」を実施し、全国から相談できる体制が整いました。
 さらに、移住定住専用のウェブサイトやシティプロモーション動画「掛川物語」、SNS等による魅力発信のほか、住宅や仕事、就農、子育てなどの支援や空き家対策事業など、庁内各課や関係団体と連携して実施しています。
 コロナ禍により、大都市から地方への移住が活発化し、掛川市全体での移住促進に向けた活動の必要性が高まっていることから、庁内連絡会をはじめ、10月には「移住者座談会」を通じて、移住者のニーズ把握を行いました。
 今後12月には、外部の関係機関を交えた「掛川市移住促進協議会」を発足し、ポストコロナ社会において掛川市全体で取り組む移住定住施策を検討し、掛川への移住定住の促進につなげてまいります。

コロナ禍での助け合いや人権尊重への取組について

 次に、コロナ禍での助け合いや人権尊重への取組について、申し上げます。
 新型コロナの感染者や家族、医療従事者などに対する誹謗中傷が問題となる中、これまで以上に人権の尊重が求められています。
 このような中、掛川市では、子供の貧困や男女共同参画なども含めた幅広い分野にわたる「人権施策推進計画」の策定を進めています。
 この計画の具体的な施策の一つとして、「シトラスリボンプロジェクト」を実施することといたしました。たとえウイルスに感染しても、地域や職場に帰ってきたときに、誰もが支えあえるまち、笑顔で住み続けることができるまちとなるよう推進してまいります。
 掛川版シトラスリボンの色は、「掛川茶」をイメージした「緑」であります。
 市民への啓発運動として、障がい者就労施設からリボンを購入し配布するとともに、市のホームページでこのプロジェクトを推進していることや、リボンの作り方を掲示し、多くの市民へ呼びかけてまいります。
 さらに、来月3日には、大坂小学校5年生の児童の皆さんにシトラスリボンプロジェクトの取組を紹介し、実際に自分でリボンを結ぶ機会を作るなど、子ども達にも人権の尊重の大切さを伝えてまいります。

掛川市のデジタル化の推進に向けた取組について

 次に、掛川市のデジタル化の推進に向けた取組について、申し上げます。
 近年のAIやIoTなどの様々なデジタル技術の進展と、新型コロナによる社会環境の変化によって、あらゆるモノのデジタル化が加速してきています。このような時代において、持続可能なまちを築いていくためには、全ての分野においてデジタル化を推進し、業務改革の推進と新たな価値を創造するデジタルトランスフォーメーションに対応していく必要があります。
 このため、新たに「掛川市DX推進本部」を、11月10日に立ち上げ、第1回となる本部会議を開催いたしました。
 今後、市民サービスの向上、業務の生産性の向上や効率化などの視点から方針を整理し、掛川市全体のデジタルトランスフォーメーションを推進してまいります。

行政手続きのデジタル化について

 次に、行政手続きのデジタル化について、申し上げます。
 市民や事業者が、掛川市に提出する書類のうち、押印を求めているものは相当数ありますが、行政手続の簡素化による申請者の負担軽減を図ることを目的として、必要の無い押印は順次、廃止していくことといたします。
 現在、庁内に押印を求めている文書の種類と法的根拠などの調査を行っており、その必要性を確認し、調整ができた事務手続きから順次廃止してまいりたいと思います。
 また、適正な文書管理の推進と業務効率化を目的として、令和3年1月から文書管理システムを導入いたします。
 これにより、原則として市役所内の文書管理は、紙から電子に、決裁処理は、押印から電子に変わることになります。申請書類の押印廃止と併せ、行政手続のデジタル化に向けた取組をさらに推進してまいります。

新型コロナに対応した防災対策について

 次に、新型コロナに対応した防災対策について、申し上げます。
 市内42箇所の広域避難所の感染予防対策として、これまでに、非接触型温度計、マスク、フェイスシールド、手袋、プラスチックガウン、消毒液等を配備してきています。
 広域避難所のプライバシーの確保などの環境改善を図り、コロナ禍においても、これまでどおりの収容人数を維持するため、現在、ワンタッチ式パーテーション及び折りたたみ式簡易ベッドの発注をしております。来月にそれぞれ千台が納入予定となっており、今回の補正予算でお願いする追加分とあわせて各2千台を整備していきたいと考えています。
 また、デジタル社会への対応として進めている自主防災会へのタブレット配布については、災害時における情報収集や伝達手段の複線化・迅速化に対応するものとなるほか、平時においても、防災をはじめとする研修、自治活動、文書の受発信などの活用が見込まれ、地域の負担軽減にもつながるものと考えています。
 年内に、すべての自治区にタブレット端末を貸与するとともに、あわせて、幅広く活用していただけるよう導入後のサポートを継続して行ってまいります。

来年度に向けた待機児童対策について

 次に、来年度に向けた待機児童対策について、申し上げます。
 10月1日現在での国定義の待機児童数は、4月1日時点より31人増加し36人、入所保留者全体では239人となり、引き続き、待機児童対策を進めていく必要があります。
 現在、よこすかぬく森こども園、智光こども園の整備をはじめ、宮脇地区にモコ掛川保育園、弥生町、上西郷地区に小規模保育所2園の開設等により、保育定員の拡大を図り、待機児童ゼロに向けて幼児教育・保育の環境整備を進めております。
 この整備により来年4月1日には、保育定員は266人増えて2,980人となります。特に待機児童が多い1、2歳児を含む0歳児から2歳児は166人増員し、保育ニーズに合わせた整備が図られます。
 今後は、年度末に向けて引き続き丁寧な入所調整を行うとともに、「保育士等就職応援資金貸付制度」の活用による保育士確保を進めるなど、様々な子育て支援策を展開し、安心して出産、子育てができる環境づくりに努めてまいります。

新東名(仮称)掛川第2PA開発事業について

 最後に、新東名(仮称)掛川第2PA開発事業について、申し上げます。
 この第2PA開発事業につきましては、掛川市の望む北部地域の活性化を主眼とした土地利用計画を推進するため、昨年、事業予定者を選定し、ネクスコ中日本とも連結の協議を続けてきました。
 このたび、事業実施に向けた協議が整い、10月5日に、日本高速道路保有・債務返済機構より、改めて掛川市の連結予定者としての決定を受けることができました。
 掛川第2PAの整備は、ふじのくにフロンティア推進区域に指定され、北部地域の活性化に結びつく、大きな期待が寄せられる事業であります。
 今後は、事業予定者と早期の着工に向けて、協議を進めてまいります。

以上、行政報告とさせていただきます。

令和2年11月18日

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