久保田市長の全力投球 第61回「豊かさとは何だろう」
第61回 「豊かさとは何だろう」
豊かさとは何だろう
■驚いた現実
先日福祉課から、「掛川市では生活に困った方へ食料を届ける支援が年間800〜900件ある」と聞き、私は正直驚きました。株価が最高値を更新する一方で、物価高などの影響から食料支援を必要とする方が身近にいらっしゃいます。社会学で「アンダークラス」と呼ばれる困窮層が、およそ12人に1人に上るという推計もあり、日本社会の二極化が進んでいる現実を改めて考えさせられました。
■支え合う地域の力
市では、NPO法人などの民間団体と福祉課が連携したフードバンク事業のほか、複数のこども食堂が地域の温かな思いで運営され、子どもたちの居場所づくりにつながっています。こうした取り組みは行政だけでは成り立ちません。食品を寄付してくださる市民や企業、日々現場で尽力されている関係者の皆さんの支えがあってこそであり、心から感謝申し上げます。
■小さな善意が未来をつくる
また市では、東海地方で先駆けて「フードリボンプロジェクト」も始めました。飲食店の利用者が一食分を寄付し、その思いを子どもたちへつなぐ仕組みです。誰もが気軽に支え合える「共創」の取り組みとして、中東遠地域へと輪が広がりつつあります。
支援を必要とする方が増えないことが一番ですが、現実には支えを必要とする方がいらっしゃいます。来年度は配布場所の充実や、食品寄付の受け付けをしやすい仕組みづくりなども検討していきます。
豊かなまちとは、単にお金がある人が多いまちではありません。困ったときに助けを求められ、「力になれるよ」と自然に手を差し伸べる人がいるまちです。食品を一つ寄付することなどの小さな善意も誰かの安心につながります。皆さんとともに支え合いの輪を広げていきたいと思います。


