TOPパートナー紹介HARAIZUMI ART PROJECT

HARAIZUMI ART PROJECT URL:https://haraizumiart.com/

業種
その他 (市民団体)
達成したいSDGsのゴール
質の高い教育をみんなに 人や国の不平等をなくそう 住み続けられるまちづくりを
団体としての2030年
の目指す姿
中長期的な展望としては、以下の内容を考えている。
〜〜これまでの取り組み〜〜
2018年(平成30年)より継続実施してきたHARAIZUMI AIRでは、南北10kmにわたる地域全体をダイナミックに活用してきた。空き施設だけでなく、風景全体を使うパフォーマンス等を作品に取り入れるアーティストが登場し、地域全域がギャラリーに変貌するなど、地域が一体となってアーティストの制作活動を支える土台が構築されてきた。この実績から、中心地に位置する旧製茶工場をアートセンターとし、地域と連携しながら、全域をアートパークのように活用していく芸術村構想を計画している。ここまでで、国内外参加アーティストやサポーター等で構成される関係人口の創出には貢献してきたといえるが、2023年(令和5年)には移住アーティストを迎え、2024年(令和6年)にはさらに数名を迎え入れる予定である。若者が地域外に流出し人口減少と高齢化が進む地に、少しずつ当取り組みを通じた移住者が生まれつつある。また、地域内での日常的なアーティスト活動が促進されることが予想され、スタジオが開放されているような場としての土壌が着々と育まれている。この構想では、これまで育んできた、当団体が地域と一体となったまちづくりに、市政の文化振興計画を合わせ、地域にとって必要とされる場所「原泉アートパーク(仮)」として、一般公開を目指していく。

【展望のキーワード】 原泉アートパーク化構想、移住アーティストの創出

2024年(令和6年):コロナ後の、外国人アーティストの受け入れを含むHARAIZUMI AIRの基盤を作り直し、外国人アーティストと国内アーティスト、外国人アーティストと地域住民の交流の仕組みを再度活性化させる。新規の企業協賛獲得に向けた活動を行う。「原泉アートパーク(仮)」公開に向けた準備を行う。移住アーティストを2名増加。
2025年(令和7年):「原泉アートパーク(仮)」 公開。ART STORE・アートギャラリー常設化。掛川市文化行政との協働を目指す。
2026年(令和8年):団体の一般社団法人化。掛川市文化振興計画に、HARAIZUMI AIRをはじめ構想の挿入を目指す。
2027年(令和9年):HARAIZUMI AIR 10年。移住アーティスト・関係者10名目標。
2028年(令和10年):「原泉アートパーク(仮)」を活用した新規ビジネスの創業が複数生まれる。
SDGsに貢献できる
貴団体の得意分野
地域活性化 移住・定住促進 教育 観光振興
SDGs推進に向けて
取り組んでいること・
今後取り組みたいこと

【背景】

静岡県掛川市北部に位置する中山間地域である原泉地区(大和田・孕丹・萩間・居尻・泉の5自治区の総称)は、茶畑と山村や河川がおりなす自然の風景が美しく、典型的な日本の里山の風景を保持している。人気のキャンプ場や温泉施設、牧場カフェ等が存在するなど観光的な資源も豊富である。また、東海道新幹線掛川駅から公共バスで約20分、新東名高速道路ICから車で約15分と、関東・関西圏からのアクセスも良好と言える。

一方で、当地区は都市部から離れ、アートをはじめとした文化振興は十分とはいえない。人口は約500名で、1960年(昭和30年)代から3分の1ほどまでに減少し、地区内の学校も2010年(平成22年)に閉校。少子高齢化と過疎化の進行は掛川市内の中でも最も高い地域である。現在、約200棟の住宅のうち、約30棟が空き家であり、その他空き施設、耕作放棄地も日々増加している。特産品のひとつである原泉茶は、全盛期にはブランド茶として高値で取引されていたものの、現在は生産者の減少と高齢化により、3箇所稼働していた製茶工場が現在では1箇所まで縮小し、全体の生産量も大幅減少している。このように閉鎖されて使われなくなった製茶工場などの遊休施設は、景観や安心・安全なまちづくりを著しく損なわせ続けており、少子高齢化と共に地域課題となっている。

 

【趣旨】

当団体は原泉地区にて2018年(平成30年)より、複数箇所の空き施設を利活用したAIRの運営、その成果発表の場である展覧会「原泉アートデイズ!」を毎年開催してきた。2017年に、掛川市主催の芸術祭に、地区内で活動する現代美術家・中瀬千恵子と地域住民と共にチームを結成して参加し、関係アーティストたちや地域住民が分け隔てなく交流し、アートを通して交流し賑わいが生まれていたことが発足のきっかけとなっている。中瀬と当団体代表の国外での滞在制作現場が原体験となり、当初よりAIR事業を導入した。滞在中の交流や集いの場が作品に大きな影響を与え、地域住民も制作に協力的な姿から、

行政主催の単年度事業への参画ではなく、地域住民と一体となって運営する

独自のAIR事業が主体の団体を発足させた。

昨年6回目となった本事業は、回を重ねるごとに地域内外の人の流れの循環が起こり、

持続可能な地域づくりへの可能性を感じている。

「原泉アートデイズ!」はこれまでの6年間でのべ10,000名の来場者を迎え、

展覧会場としていた旧茶工場をアートセンター化、当展覧会以外にも、年間を通して、

滞在中のアーティストのオープンスタジオやアーティストトーク、ワークショップの他、

展覧会以外の機会にもイベントに取り組んでいる。

旧茶工場をアートコミュニティの拠点としながら、国内外から毎年約10組のアーティストを

受け入れている。また、アーティスト同士の交流や地域との交流が制作環境を豊かにし、

この地での制作がキャリアアップにもつながるなどの成果をもたらしている。

そして、地元住民との交流やアート視点での地域資源の掘り起こし・活用など、

事業を通じて地域に貢献している。