第57回「震災15年と津波への備え」
記憶をつなぐ現場から
今年の3月で東日本大震災から15年を迎えました。改めて犠牲となられた方々に哀悼の意を表すとともに、その教訓を決して風化させてはならないと強く感じています。3月7日には、大渕海岸防災林で開催された「掛川潮騒の杜植樹祭」に参加しました。平成24年度から続くこの取り組みは、これまでに約10万本を植樹し、今年も約120人の皆さんが集まり、750本の苗木を丁寧に植えました。一本一本の木に、防災への思いが込められています。
被災地での経験から
私は、津波被災地である陸前高田市で復興に関わった経験があります。現地で見た光景や、そこで出会った方々の言葉は、今も強く胸に残っています。中でも、「二度と私たちのような経験をしてほしくない」という被災者の皆さんの声は、私にとって忘れることのできないものです。その思いを受け止める責任があると感じ、防潮堤や防災林の整備に力を注いできました。
市では、海岸防災林による津波被害軽減を目的に整備を進めており、市施工分が令和7年度末で、計画延長約9キロのうち95%が完成、今年度には100%完成する見込みです。これは当初計画より2年前倒しでの達成となります。
協働で築いた防災のかたち
ここまでの進捗は、地域の皆さんをはじめ、国土交通省や静岡県、そして盛り土材の提供や寄付、植樹活動に参加いただいた企業の皆さんのご協力の賜物です。スズキ株式会社をはじめとする企業や、NPO法人時ノ寿の森クラブの皆さんと共に進めてきたこの取り組みは、市民協働・共創による「掛川モデル」として形になりました。
未来へ備える
震災の記憶を次の世代へ伝え、備えを続けることが私たちの責任です。今後は県施工分完成にあわせ、防潮堤整備の締めくくりとなる植樹祭も計画しています。多くの市民の皆さんにご参加いただき、共に未来への備えを形にしていきましょう。

