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第623回 都市計画道路「葛川下俣線」の全線開通

2016年9月16日更新

掛川市土木課長 杉山邦雄

はじめに

去る7月5日(火曜日)に、平成24年度から十九首・小鷹町地内で進めてきました幹線道路の整備工事が完成し、道路の供用を開始しました。この道路は、都市計画道路「葛川下俣線」で、昭和54年に街路事業として着手され、それから37年の年月を要して、最後の未整備区間の工事が完成したものです。多くの方々のご協力などにより実を結んだ本事業の概要を紹介致します。

葛川下俣線の概要

都市計画道路「葛川下俣線」は、掛川市葛川を起点に十九首・小鷹町に至る延長約2.3キロメートル、幅員16メートルの道路として昭和36年に都市計画決定されました。
ルートは概ね旧東海道に沿い、旧掛川市の中心部を端から端まで直線状に結び、掛川宿の表町として栄えた中心市街地の賑わいを取り戻す機能が期待されています。
当都市計画道路は、旧東海道沿いの住家連坦地区内の道路であったことから、数多くの地権者の方々の御理解と御協力の下、事業着手から37年後となる平成28年7月に全線が完成いたしました。
下の写真のとおり、昭和50年代以降、市街地が急速に拡大し、中心部の居住人口も大幅に増加したことから、今後、中心市街地活性化に葛川下俣線が大きく寄与するものと期待されます。

これまでの事業の経緯

都市計画道路(葛川下俣線)の整理事業内容を表した図

昭和54年より、県施行の街路事業により整備に着手し、中心部は市施行の土地区画整理事業により整備が進められ、最終工区となった十九首・小鷹町工区については、街路の整備と沿道の街づくりをセットにして進める沿道整備街路事業を利用するなど、県と市が一体となって整備しました。

都市計画道路(葛川下俣線)の整理事業内容が、7区間に分割され、表には、区間番号、街路の長さのメートル表記、事業名、事業者が記載されている。

  • 区間番号1、延長189メートル、事業名 沿道整備街路事業、事業者 県、市
  • 区間番号2、延長160メートル、事業名 県单独街路整備事業、事業者 県
  • 区間番号3、延長535メートル、事業名 県单独街路整備事業、事業者 県
  • 区間番号4、延長 810メートル、事業名 市駅北土地区画整理事業 、事業者 市
  • 区間番号5、延長155メートル、事業名 市街路交付金事業、事業者 市
  • 区間番号6、延長306メートル、事業名 県单独街路整備事業、事業者 県
  • 区間番号7、延長154メートル、事業名 県单独街路整備事業、事業者 県

昭和54年の着手から平成28年の完成に至るまでの都市計画道路(葛川下俣線)の整理事業の工事期間を一覧できるように7区間を分割した表画像

  • 区間 番号1、事業期間 平成24年から 平成28年まで
  • 区間 番号2、事業期間 昭和57年から昭和61年まで
  • 区間 番号3、事業期間 昭和54年から昭和58 年まで
  • 区間 番号4、事業期間 昭和59年から平成10 年まで
  • 区間 番号5、事業期間 平成18年から 平成21年まで
  • 区間 番号6、事業期間 昭和63年から平成7年まで
  • 区間 番号7、事業期間 昭和61年から平成2 年まで

道路の位置と写真(航空)でみる今昔

都市計画道路(葛川下俣線)の整理事業の該当地図

昭和36年 都市計画道路(葛川下俣線))計画決定時の航空写真

平成28年(現在) 都市計画道路(葛川下俣線)の航空写真

今回の事業手法の概要

沿道整備街路事業
事業名都市計画道路、葛川下俣線、沿道整備街路事業
事業主体静岡県
工区名掛川市十九首・小鷹町
全体延長189メートル
総事業費約5.4億円
事業期間平成24年度から平成28年度
設計速度時速40キロメートル
標準幅員16.0メートル(車道9.0メートル、歩道3.5メートル×(かける)2)

掛川市十九首・小鷹町区間道路の計画平面図
計画平面図

掛川市十九首・小鷹町区間道路の標準断面図
標準断面図

 

十九首・小鷹町地区沿道整備土地区画整理事業
事業名都市計画道路、葛川下俣線、沿道整備街路事業
事業主体掛川市(法第3条第1項)
施行地区掛川市十九首・小鷹町 0.52ヘクタール
総事業費約4.3億円
事業期間平成24年度から平成28年度
権利者数33人(抵当権者含む、事業認可時)

施工前の位置図(地図には、買収地や残留希望地、公菅金充当買収地、用地買収除外地、地区内道路と各区分ごとに色分けされている)

施工後の位置図( 施工前と区分移動がみられる色分けされた土地)

着手前・完成の写真

東側から西側を望む

東側から西側に向かって撮影された着手前のカーブした交差点道路
着手前

東側から西側に向かって撮影された完成後のまっすぐに整備された交差点道路
完成

 

西側から東側を望む

西側から東側に向かって撮影された着手前の道幅が狭い交差点
着手前

西側から東側に向かって撮影された完成後の道路。道幅が拡張され横断歩道もでき広々とした交差点となっている。
完成

 

おわりに

今回採用された事業手法の沿道整備街路事業は、全国的にあまり施行事例がないなか、掛川市では平成16年度から23年度にかけて実施された二瀬川地区沿道整備街路事業に続いて、事業の取り組みが行われました。
この事業の特徴は、用地買収方式の街路事業のように道路の整備のみを行うのではなく、直接用地買収と敷地単位の土地区画整理の組み合わせによって道路用地を生み出すとともに、併せて整備後の沿道の敷地を整序し、宅地や商業地として画地の適切な土地利用を図る事業という点が挙げられます。
個人的な感想ですが、報徳運動にある三つの柱、『勤労』、『分度』、『推譲』という言葉で表される文化や気質が根付く掛川にとって相性の良い事業といえるかもしれません。
過去に私自身もこの路線の一部区間の街路事業に、一担当者として取り組んできた経緯がありましたので、今回の全線開通に際し、巡り合わせの縁を感じると同時にほんの少しばかり誇らしい気がしています。
結びに、これまでこの事業にご尽力いただいた数多くの方々に謹んで敬意を表すとともに、深く感謝の意を申し上げたいと思います。

<参考>