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第638回 道路・河川の維持管理について

2016年12月13日更新

掛川市維持管理課長 榛村 晋

市内の道路の延長(平成28年4月現在)

市内の各種道路の延長についての詳細
道路の種別路線数実延長(キロメートル)舗装率(パーセント)橋梁数
高速自動車国道221.063100.0 17
国道226.984100.0 34
県道26173.731 95.5218
市道5,2621,586.54784.01,217
農道919336.14969.0150
林道2346.09424.724
合計6,2342,190.5681,660

掛川市内の総道路延長は、稚内から鹿児島までの直線距離(1,888キロメートル)より長く、延長を市の面積で割ると100メートル四方(ヘクタール当たり)に82.4メートルの道路があることになります。路線密度は高い方が便利でありますが、その反面、管理は大変になります。

市内の市道延長は、1,586キロメートルありますが、市内を5地区に分け月に1度のパトロールを実施し、路面の傷みを中心に道路施設の状況を調査し、舗装の穴埋めなどを適時行い安全確保に努めています。また、区長さんや市民の皆さんからの通報による穴埋めも迅速に対応しています。平成27年度の道路パトロールによる穴埋め件数は167件、地区要望や通報による緊急修繕は335件となっております。

舗装の傷みは、直接事故につながる危険性がありますので、お手数ではありますが今後もご通報をお願いします。また、メール(info@city.kakegawa.shizuoka.jp)による受付けも行っていますので、併せてお願いします。

春から秋までの季節は、草木の成長が著しく、視界を遮るなど支障となることがあります。市では平成27年度の実績として、4名の草刈り業務員により42.7キロメートル、区への委託により20.9キロメートル、建設業者等により2.8ヘクタールの法面、路肩の草刈りを実施していますが、多くは道路に隣接する地権者にお願いしているのが実情であります。地域環境を守る皆様の奉仕による作業でありますので、交通量の多い道路や急な法面は危険であり、事故は避けなければなりませんので、維持管理課にご相談をお願いします。

道路に面した家側から枝葉が道路上に張り出していることもあり、大変危険でありますので、剪定など各家庭での適切な管理をお願いいたします。

中央高速道路笹子トンネル事故以来、道路施設の点検が義務づけられました。特に高度成長時代に架けられた橋梁は40年以上の年月を経過し老朽化が進んでいます。耐用年数を迎えた橋をすべて架け替えようとすると莫大な費用となってしまいますので、橋梁の長寿命化計画により延命化を図る修繕工事を行っていますが、橋梁数も多く点検により危険が判明した場合、修繕に莫大な費用がかかることもあり、交通規制による安全確保をお願いすることもありますのでご理解ください。

市内の河川の延長(平成28年4月現在)

市内の各種河川の延長についての詳細
河川の種類河川数延長(キロメートル)
国管理1級河川313.180
県管理1級河川1228.900
県管理2級河川23129.250
市管理準用河川75118.450
市管理普通河川220280.179
合計333569.959

近年、地球温暖化によると思われる異常気象により、局所的な集中豪雨に見舞われることがあります。湿った空気が均一にならず、濃縮され塊として帯状に通り抜けた所に豪雨が発生していると思われます。
掛川市は南北に30キロメートルの距離がありますが、北は豪雨だったが南はほとんど降らなかったということがありますので、インターネットなどの細かな気象情報に十分注意し、安全な避難場所の確保が必要となっています。避難する時点で既に道路に水があふれ流れがある場合は、浅い水深でも安全な歩行ができないことがありますので、慌てないで的確な判断が必要となります。ましてや夜間の避難は周辺の状況も確認できず、深みにはまってしまうことも考えられます。家の中でも2階で山と隣接する家屋では斜面から離れた部屋にとどまることも有効な避難となります。
市が管理する河川は、準用及び普通河川を併せ295河川398.6キロメートルありますが、多くの河川が堤防に法面がある構造で、春から秋までの季節は草木の成長が著しく草の管理が必要な状況となっています。延長も多いことから地元の河川愛護団体に草刈りを担っていただいています。平成27年度は170団体により264ヘクタールの草刈りを実施していただき河川環境整備ができ誠に有り難うございました。市ではわずかではありますが、河川愛護団体へ報奨金の支給や草刈機の貸出しを行っています。県のリバーフレンド制度や市のリバーロードサポーター制度により草刈り用の物資の支給も行っていますのでご利用ください。

参加者の高齢化が進み、作業の負担増と共に安全確保が課題となっています。急な斜面や段差のある箇所での作業は、けがなどの事故につながることがあります。愛護精神による奉仕活動でありますので、無理なく安全に作業が出来る範囲を継続的にお願いいたします。

県、市が伐木等の作業をする危険な場所についての図解。危険個所の定義とは、1割5分(1対1.5)を超える急勾配であり、かつ、2メートル以上のブロック積等の護岸を有する法面である。法肩から1メートルを市で実施する。

図に示すような危険な箇所については、市で実施して参りますので維持管理課にご相談ください。起きてはなりませんが、万が一事故が発生した場合は、保険対応が出来ますので、ご連絡をください。
危険な法面での作業となりますので、乗用機械の導入により効率的な作業が出来るかなど地域の皆様の負担軽減の検討をして参ります。

地区集会でも、草刈りと舗装の痛みの話題が取り上げられていますが、今後も地域の皆様との連携を図り、限られた予算の中ではありますが、安全安心な道路・河川の維持管理に努めて参りますので、よろしくお願いします。