かみしばい

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  • これは平成17年の掛川市の海岸林の様子です。
    海の白い砂浜に沿って、真っ青に育った立派な松林が元気に育っていました。
  • そしてこれは、平成26年の様子です。
    あんなに元気だったマツが、あっという間にこのように枯れてしまいました。

    これから、皆さんにするお話は、この枯れてしまった海岸のマツ林が生まれ変わるお話です。
  • 海にちかいこの地域には、海から強い風や砂・塩が飛んできます。
    マツがまだ元気だったころ、マツ達は協力して、田んぼや畑、そこに住む人たちを風や砂から守ってくれていました。
  • マツは、ほかの木よりも葉っぱが固くとがっているため、風によって飛んでくる砂や塩に強いという性質があります。
    また、栄養のないやせた土地や砂地でも頑張って大きく育つことができます。
    だから、昔からこの地域では、海に近いところにマツの木を植えて、人々の生活を守る森として大事に育ててきたのです。
  • ところが、大変なことがおこりました。
    マツの木を内側から枯らしてしまう、こわい虫がやってきたのです。虫の名前は、マツノザイセンチュウ、松くい虫という人もいます。目に見えないほどの小さな小さな虫です。
     
    これが、カミキリムシの体を借りて次から次へと海岸のマツにとりついていったのです。
  • 松くい虫で弱ったマツに、更に悪いことが続きました。
    大きな台風が何度もやってきて、強い風と共に、砂や塩がマツの林を襲いました。
    弱っていたマツたちは、次々に枯れてしまいました。
  • そのころ、日本では大きな災害が発生していました。 
    東北の大震災です。
    地震による津波で多くの人が流され、亡くなりました。
    静岡県では、近い将来、大きな地震がおこるのではないかと心配されています。
    海岸の近くに住む人たちや市や県で働く私たち大人は、津波の被害を少なくするにはどうすればいいか考えました。
  • 大人たちは、枯れてしまった海岸の松林を見て、ひらめきました。
    「みんなの暮らしを守ってきた松林をもう一度つくろう。その森は、津波にも強い森にしていこう!」
    県と市は、協力して森づくりをすることにしました。
    この取り組みを掛川市では、「掛川潮騒の杜や掛川モデル」、静岡県では「ふじのくに森の防潮堤づくり」と呼んでいます。
  • 「潮騒の杜」の作り方はこんな感じ。
    まず、枯れてしまったマツを切ります。
    その跡地に、津波よりも高く、土を盛ります。
    さらに、森をつくるための、ふかふかの土を盛り上げて、苗木を植えます。
  • 植えられる「苗木」とは、木の赤ちゃんです。
    赤ちゃんだから、風や砂、塩に弱いので木や竹で囲って守ってあげています。
    マツの赤ちゃんが多いのですが、その他にもこの海岸に生えている葉っぱの丸い木の赤ちゃんも植えています。
    将来みんなで力を合わせて、早く大きな森に育ってもらうためです。
  • 今はまだ赤ちゃんだらけの森なので、私たちは一生懸命お世話をしています
     
    近い将来、この森は以前のような皆の暮らしを守る森に育ってくれると信じています。
     
    この森の近くに住む皆さんにも、新しく生まれ変わるこの森を大事に育ててもらえたら、とてもうれしいです。
  • 最後におぼえておいてほしいことがあります。
    “潮騒の杜”は、津波から皆を守ろうとしますが、津波からひなんする場所ではありません。

    強い地震が起こった時や津波がきそうなときは、急いで海から遠くはなれたより高い場所へ、間に合わないときは近くの命山や津波ひなん場所に逃げてください。
     
    もし、このことを知らない人がいたら、皆さんからも教えてあげてくださいね。
    これは、この森からのお願いです。