掛川駅木造駅舎保存活動

2014年9月29日更新

木造駅舎の保存をきっかけに、掛川のまちに木の文化の潤いを

街灯に照らされた掛川駅木造駅舎の外観

掛川駅木造駅舎は、昭和8(1933)年に建設され、昭和15(1940)年に改築されて以後、第2次世界大戦の戦禍や多くの風水害にも耐え、現在まで掛川市の歴史や利用者の人生を見つめてきた駅舎です。
東海道線の各駅舎が建て替えられていく中、掛川市の顔であり、品格、風格のあるこの駅舎を将来の子どもたちに継承していくことは、私たちの責任であります。
掛川市には、日本初の本格木造復元による掛川城天守閣や大日本報徳社の木造大講堂、横須賀の街並みや吉岡彌生生家など、歴史を感じさせる木造建築物が各地にあります。
掛川駅木造駅舎のたたずまいとぬくもりを残し、駅舎をシンボルとして、木の文化のまちづくりを推し進めていきましょう。

昭和15年改築当時の掛川駅木造駅舎の外観のモノクロ写真(JPG 9.22KB)
昭和15年改築当時の掛川駅木造駅舎

昔の面影が残る、平成24年の掛川駅木造駅舎の外観(JPG 24KB)
平成24年の掛川駅木造駅舎

 

掛川駅木造駅舎保存寄附金へのご協力ありがとうございました

平成22年2月22日から募集しておりました掛川駅木造駅舎保存寄附金は、皆様のご協力のおかげをもちまして、866件6,758万4,932円をいただました。
多くのご支援、誠にありがとうございました。

JR掛川駅北口木造駅舎保存活動の経過

平成20年

JR東海が掛川駅木造駅舎耐震建て替え工事計画を表明 

平成21年

6月 市民団体7団体より、掛川市へ木造駅舎保存要望書提出
10月8日 掛川駅木造駅舎を保存する会設立準備会 設立
12月1日から10日 木造駅舎に関する市民アンケート実施
12月25日 掛川市議会全員協議会にて保存了承
12月28日 掛川市長より、JR東海へ木造駅舎保存要望

平成22年

2月22日 掛川駅木造駅舎を保存・活用する会 設立
掛川市出身の東京学芸大学 鷲山恭彦学長(当時)や市民団体を中心に会が設立され、会として、掛川駅木造駅舎の価値や存在意義の普及啓発、寄附金の推進を行うことが決まりました。

寄附金募集開始
掛川駅木造駅舎を保存・活用する会設立総会において、寄附金の第1号贈呈セレモニーが行われました。

掛川駅木造駅舎を保存・活用する会設立総会にて、マイクを手に話す男性
設立総会

セレモニーで、寄附金の目録を贈呈が行われている様子。後ろの参加者らは拍手をしている。
寄附金第1号贈呈セレモニー

 

掛川駅木造駅舎を保存・活用する会・会長の鷲山恭彦氏の笑顔
掛川駅木造駅舎を保存・活用する会
鷲山恭彦会長

「不易と流行」と松尾芭蕉はいう。名作も名品も、変わらぬものと変わり行くものとの、絶妙なバランスの上に成り立つのだと。町の魅力もそうだろう。多くの人々が乗降し、幼い頃から見上げ、汽車に乗り、友人を迎え、そして送った、あの木造駅舎が今に残っている。
稀有なことである。奥の深い風景である。合理的に急速に変化する現代の生活は、便利ではあるが、人を薄く、軽くしていく。対して古いものには、たくさんの歴史と思い出が宿り、深い記憶が眠る。この絶妙なバランスこそが、町の豊かさを構成し、心に潤いを与え、未来への活力になるのだ。そのシンボル、掛川駅木造駅舎を大切に残そう。そして未来につなごう。私たちがより豊かに生きるために。

 

3月26日 第1回掛川駅木造駅舎を未来につなぐフォーラム
主催:掛川駅木造駅舎を保存・活用する会
「木造駅舎のある掛川駅に、新たな時代の息吹を吹き込もう」をテーマに、駅舎の歴史と特徴などが語られました。

第1回掛川駅木造駅舎を未来につなぐフォーラムで登壇する鷲山会長

第1回掛川駅木造駅舎を未来につなぐフォーラムでスクリーンを見ながら報告する登壇者

8月20日から9月10日 掛川駅木造駅舎・今昔写真展 開催
皆さんから提供していただいた掛川駅や駅周辺の風景などの懐かしい写真を展示しました。

9月30日 掛川駅木造駅舎整備基金条例 制定

平成23年

7月4日 掛川市とJR東海が覚書を締結。
掛川駅舎の外観を復元する方法により耐震化工事を実施することで合意

8月8日 掛川市とJR東海が設計協定を締結。

平成24年

1月20日 木造駅舎保存寄附金が目標額5,000万円を達成

3月21日 第2回掛川駅木造駅舎を未来につなぐフォーラム

第2回掛川駅木造駅舎を未来につなぐフォーラムにて、スクリーンの前で講演する男性の様子

主催:掛川駅木造駅舎を保存・活用する会
日本経済新聞編集委員の後藤康浩氏が、木造駅舎から始まる地域活性化などをテーマに講演を行いました。

4月27日 掛川市とJR東海が「駅舎耐震化工事の施行に関する協定書」を締結

6月21日 台湾歴史資源経理学会などが木造駅舎保存活動を視察

7月16日 韓国蔚山(ウルサン)広域市中区が木造駅舎保存活動を視察

平成25年

5月 木造駅舎の解体工事にあわせ建物調査を実施。

和釘が使用された継ぎ目なしの杉板で作られた外壁
外壁は継ぎ目なしの杉板。
改築当時からのもので、和釘が使われています。

屋根を支えるための骨組みとなる小屋組の様子。太い梁などが見える。
コンコース部分の小屋組の様子

 

東側事務室部分の屋根裏を下から見上げた様子。屋根軸組が見える。
東側事務室部分屋根軸組の様子。
白い廻り縁線が竣工時の天井位置
現況は60センチメートル低い天井でした。

東側事務室部分の屋根の裏で発見された、煙突の丸い穴があいた跡
東側事務室部分に煙突の跡が発見されました。

 

6月 柱の一部や和くぎなど、耐震化工事に使用されない駅舎の部材を譲り受け保管。

平成26年

1月26日 掛川駅木造駅舎供用開始。
午前5時から供用開始式が行われ、玉尾掛川駅長、松井掛川市長、保存する会鷲山会長の手で、大扉が開けられました。

まだ夜も明けきらない午前5時から行われた供用開始式の様子     

供用開始式で大扉を開ける玉尾掛川駅長、松井掛川市長、保存する会鷲山会長。

掛川駅をスタート・ゴールとする新春ウォーキングが行われ、コース途中の物産市「新春KAKEGAWAマルシェ」内には、駅舎の写真や部材を展示するPRコーナーを設けました。

新春ウォーキングで掛川駅木造駅舎PRブースに立ち寄り、熱心に写真を見る参加者ら

駅舎の模型を覗き込むように見学している参加者ら

1月27日 供用開始後初めての平日となる27日に、通勤通学で駅を利用する皆さまに、保存・活用する会のメンバーが、駅舎のPR小冊子を配布しました。

駅前で駅舎のPR小冊子を配布する鷲山会長

駅舎のPR小冊子を道行く人に配布する保存・活用する会のメンバー

4月26日 【掛川駅木造駅舎完成記念式典】開催

式典に際し、キャロライン・ケネディ駐日アメリカ合衆国大使からメッセージをいただきました。
大使メッセージを記載した式典当日のリーフレットです。

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